アルフレート・ブレンデル フィリップス録音全集

今日はピアニスト、アルフレート・ブレンデル (Alfred Brendel) について。

1931年生まれのチェコスロバキア出身でユーゴスラビアで育ち、世界最高峰のピアニストとして活躍されたブレンデル。モーツァルトやベートーヴェン、シューベルト、リスト、シューマン、ブラームスなど、ドイツ・オーストリア音楽を得意としました。

2008年12月のフェアウェル・コンサートをもって演奏家を引退していましたが、94歳となる2025年6月17日にロンドンの自宅でご逝去されたとのこと。ご冥福をお祈り申し上げます。

ブレンデルはフィリップス・レーベルを中心に膨大なレコーディングを遺していますが、彼を偲ぶのにふさわしい名盤をいくつか紹介しましょう。

フェアウェル・コンサートのシューベルトD960

訃報を聴いて最初に聴いたのはシューベルトのピアノソナタ第21番D960。

2008年12月のフェアウェル・コンサートのソロ・リサイタルでのライヴ録音です。シューベルトのピアノソナタも繰り返し演奏、録音してきたブレンデルですが、最後となる演奏会でのシューベルト最後のピアノソナタはまさに今生の別れを表すかのような物悲しさがあります。

タワーレコード で試聴可能。

ハイティンクとのベートーヴェン ピアノ協奏曲

そして同じフィリップス所属の指揮者ベルナルト・ハイティンクとのいぶし銀の演奏も紹介しましょう。こちらの記事で紹介していますが、ハイティンク指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団とのベートーヴェンのピアノ協奏曲は、奇をてらわない解釈なのでハイティンクとブレンデルのコンビは安心して聴けます。

特に第5番『皇帝』で第2楽章の最後が聴きどころ。まるで心の吐露のような優しくて穏やかなブレンデルのピアノが、アタッカで続く第3楽章ではしっとりとした音色で高らかに旋律が歌われます。

Apple Music で試聴可能。

他にも名盤が数多いブレンデル。しばらくは余韻に浸りながら聴き続けていきたいです。

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