ベルナルト・ハイティンクは1988年と95年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮してストラヴィンスキーのバレエ音楽4曲(春の祭典、プルチネルラ、火の鳥、ペトルーシュカ)をセッション録音しています。ハイティンクらしいバランス感覚が光ります。
ショスタコーヴィチを得意とした指揮者マリス・ヤンソンス。交響曲全集を様々なオーケストラを指揮して完成させていて、第7番「レニングラード」はその最初を飾った1988年4月の録音。レニングラード・フィルとの緻密なアンサンブルでバランス感覚に長けた演奏です。
イタリア出身の名指揮者クラウディオ・アバドは、ベートーヴェンの交響曲全集を2回完成させていて、1回目は1985年から88年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と、そして2回目は2000年と01年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とベーレンライター新校訂版のスコアを使ったライヴ録音です。新旧の全集を徹底比較します。
ブルックナーの交響曲第8番にこだわり続けたヘルベルト・フォン・カラヤン。最晩年の1988年11月にウィーンフィルを指揮して交響曲第8番を録音しています。ハース版を使った演奏で、ゆったりとしたテンポで雄大に描いていきます。第2楽章は弛緩している面も否めないですが、第3楽章の美しさから第4楽章への迫力が唯一無二です。
リッカルド・シャイーはベルリン放送交響楽団(現ベルリン・ドイツ交響楽団)とロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を振り分けてブルックナーの交響曲全集を完成させています。15年間に及び長期の企画でじっくりとブルックナーに向き合ったシャイーが美しさとまろやかさで新たな魅力を引き出しています。
リッカルド・シャイーは首席指揮者を務めていたロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団と1988年から91年にかけてシューマンの交響曲全集を録音しています。コンセルトヘボウ管のきらびやかなサウンドを活かし、フレッシュな演奏に仕上がっています。後のゲヴァントハウス管とのマーラー編曲版による全集とは違うテイストです。
クラウディオ・アバドはベルリンフィルと1988年から1991年にかけてブラームスの交響曲全集を完成させています。帝王ヘルベルト・フォン・カラヤン時代のオーケストラを引き継ぎ、新しい時代へと向かうアバドが、ベルリンフィルと情熱的で感情がほとばしるブラームスを聴かせてくれます。特に交響曲第4番は素晴らしいです。
クラウディオ・アバドはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して1985年から1988年にかけてベートーヴェンの交響曲全集を録音しました。ウィーン時代のアバドはあまり注目されることが少ないですが、心身ともに充実していた時代のアバドはどのような演奏を行っていたのでしょうか。
現代最高のピアニストの一人、マウリツィオ・ポリーニは1989年にフランツ・リストの難曲ピアノ・ソナタ ロ短調を録音しています。完璧なテクニックと圧倒的な音量、そして緩徐フレーズでの魅せる歌心など、この曲の最高峰の演奏を行っています。カップリングには1988年5月のウィーンでのリスト作品のライヴ・レコーディングも。
イタリア出身の名指揮者カルロ・マリア・ジュリーニは1988年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮してブルックナーの交響曲第9番を録音しています。ロマンに流されない、しっかりとした構造でウィーンフィルの美音を引き出した演奏です。数多いジュリーニの名演の中でも最高の録音の一つでしょう。
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