クラウディオ・アバドはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して1985年から1988年にかけてベートーヴェンの交響曲全集を録音しました。ウィーン時代のアバドはあまり注目されることが少ないですが、心身ともに充実していた時代のアバドはどのような演奏を行っていたのでしょうか。
現代最高のピアニストの一人、マウリツィオ・ポリーニは1989年にフランツ・リストの難曲ピアノ・ソナタ ロ短調を録音しています。完璧なテクニックと圧倒的な音量、そして緩徐フレーズでの魅せる歌心など、この曲の最高峰の演奏を行っています。カップリングには1988年5月のウィーンでのリスト作品のライヴ・レコーディングも。
イタリア出身の名指揮者カルロ・マリア・ジュリーニは1988年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮してブルックナーの交響曲第9番を録音しています。ロマンに流されない、しっかりとした構造でウィーンフィルの美音を引き出した演奏です。数多いジュリーニの名演の中でも最高の録音の一つでしょう。
レナード・バーンスタインが1988年にシカゴ交響楽団を指揮してライヴ録音したショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」。ゆったりとしたテンポから始まり、カオスへと盛り上げるバーンスタインとシカゴ響渾身の演奏。米国グラミー賞を受賞した名盤です。
ベルナルト・ハイティンクは1987年から1993年にかけてベルリンフィルを指揮してマーラーの交響曲第1番〜7番、10番第1楽章を録音。全集の予定だったはずが、フィリップスレーベルの経営危機によって未完に終わってしまった選集です。カラヤン亡き後のベルリンフィルを指揮して、新たな時代を到来させたことを感じさせてくれます。
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