ドイツを代表する指揮者ギュンター・ヴァントは、ブルックナーを得意としていました。晩年に名声を得たヴァントはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とも客演し、2001年1月の演奏会ではブルックナーの交響曲第8番を演奏。慈愛があって壮大なブルックナーの世界観です。
1975年から2014年まで39年間を掛けて完成させたマウリツィオ・ポリーニのベートーヴェンのピアノソナタ全集。その中でも最初の1975年から77年に録音された後期ピアノソナタは、圧倒的なテンポとピアニズムで演奏史に残る金字塔を成し遂げたとも言える名演。英国グラモフォン賞の他ドイツとフランスでも受賞した名盤です。
ヘルベルト・フォン・カラヤンとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は2回目となるマーラーの交響曲第9番の録音を1982年9月にライヴでおこないました。解釈はより自然体となり、ライヴならではの血が通った表現を見せています。第4楽章の儚さにも脱帽。日本のレコード・アカデミー賞と英国グラモフォン賞をダブル受賞した名盤です。
1979年10月にレナード・バーンスタインと一期一会のマーラーの交響曲第9番の演奏をおこなったベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、直後にヘルベルト・フォン・カラヤンとこの曲のセッション録音を開始します。カラヤンらしからぬ濃厚さと耽美さがある演奏で、英国グラモフォン賞を受賞した名盤です。
ピアニストのクリスチャン・ツィメルマンは、透明な響きで様々な作曲家の作品で唯一無二の演奏をおこなっています。1994年と96年にピエール・ブーレーズと協演したラヴェルのピアノ協奏曲では、クリーヴランド管弦楽団とロンドン交響楽団との違いを感じつつ、完璧な色彩を表現しています。英国のグラモフォン賞を賞を受賞した名盤です。
グスタフ・マーラーの最後の交響曲で未完成に終わった第10番ですが、デリック・クックなどの研究により5楽章の演奏版が出版されています。サイモン・ラトルは補筆版を数多く演奏してきましたが、1999年9月ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのライヴ録音しは、グラモフォン賞、グラミー賞、エジソン賞を受賞した名盤です。
クラウディオ・アバドは、2002年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を退任していますが、マーラーの交響曲チクルスは続いており、2004年6月に客演し、第6番「悲劇的」をライヴ録音しています。深い解釈に基づく知的な演奏で、英国グラモフォン賞を受賞した名盤です。
2012年から2013年にかけて行われたリッカルド・シャイーとゲヴァントハウス管弦楽団によるブラームスの交響曲ツィクルス。その全集には、世界初演となる作品や、交響曲の別のバージョンの演奏も含まれています。英国グラモフォン賞を受賞した交響曲全集をレビューします。
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