マリス・ヤンソンスはオペラをほとんど指揮しませんでしたが、オスロ・フィルと1991年8月にヴァーグナーのオペラ作品を録音しています。1979年に首席指揮者に就任してから、オスロ・フィルを世界的レベルにまで高めたと言われているヤンソンス。そのヴァーグナーの演奏はどのようなものなのでしょうか。
クラウディオ・アバドとベルリンフィルは2000年〜2001年にベートーヴェンの交響曲全集をライヴ録音で完成させていますが、その前の1996年、ザルツブルク音楽祭での第九のライヴ録音があります。後の全集での第九とどうちがうのでしょうか。実験的な演奏のレビューを紹介しています。
リッカルド・シャイーはベートーヴェンの交響曲録音に慎重でしたが、カペルマイスターを務めていたライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とついに全集を録音します。豪速球のようなテンポがものすごく速くて重厚感ある演奏ですが、シャイーがそういう解釈を取った理由はなぜでしょうか。
「究極のブルックナー」と評された、サー・ゲオルグ・ショルティとシカゴ交響楽団によるブルックナーの交響曲第9番。1985年の録音で、引き締まっていて全く曖昧なところがない、毅然とした演奏です。まるで冬の厳しい寒さのように容赦ない演奏でしょう。
ベートーヴェンの交響曲全集とは別の、ベルナルト・ハイティンクとロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の第九。1980年10月のコンセルトヘボウでの演奏で、ハイティンクにしては当時珍しかったライヴ録音。ライヴならではの臨場感もあり、各楽器の旋律を引き出したハイティンクの整ったバランス感覚も見事です。
1994年12月、イギリス・ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスで演奏された「椿姫」。本番直前にショルティ自身がテレビ局に掛け合ってライヴ中継を決断させ、ヴィオレッタ役を務めたアンジェラ・ゲオルギューを世界的スターに押し上げた伝説的な公演です。
1970年代にサー・ゲオルグ・ショルティがシカゴ交響楽団と録音した1回目のベートーヴェンの交響曲全集。その中でも1972年に録音された交響曲第9番「合唱付き」は、オペラで鍛えたショルティらしく稲妻が落ちるような迫力があり、劇的な効果を生み出しています。
ドイツ=オーストリアを代表する指揮者、カール・ベームは最晩年の1980年11月に、ウィーンフィルとベートーヴェンの第九を再録音しました。全集のときよりも6分以上遅くなり、トータル79分という遅すぎるテンポで表現したかったものとは何なのでしょうか。演奏の感想を書いていきます。
マリス・ヤンソンスはオペラをほとんど指揮しませんでしたが、ヴァーグナーの管弦楽曲はいくつか録音しています。2008年3月にバイエルン放送響とライヴ録音した演奏は、ヤンソンスらしいまろやかさ、極上の美しさが特徴です。
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