ブルックナー交響曲第9番 ムーティ/シカゴ響(2016年)

ブルックナー交響曲第9番 ムーティ/シカゴ響(2016年)
ブルックナー交響曲第9番 ムーティ/シカゴ響(2016年)
ブルックナー交響曲第9番 ムーティ/シカゴ響(2016年)
  • シカゴ響125周年のブルックナーライヴ演奏
  • リッカルド・ムーティの初となる第9番の録音
  • 考え抜かれた解釈とシカゴ響のマッチするサウンド

指揮者リッカルド・ムーティは現在79歳。2010年からシカゴ交響楽団の音楽監督を務めているし、2019年は東京・春・音楽祭でリゴレットを上演している。来年新春の2021年ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートも6度目の指揮を行う予定で、現役バリバリの巨匠指揮者だ。ムーティが指揮すると同じ曲でも気品が出る、前回2018年のニューイヤーコンサートではそう解説の方から評されていた。

クラウディオ・アバド、ベルナルト・ハイティンク、マリス・ヤンソンスと、第一線で活躍してきた指揮者が死去や引退で退く中、リッカルド・ムーティはその空いた穴を埋めるかのように、より一層各国の一流オーケストラから重宝されているように思える。

ムーティはブルックナーの録音はあまりおこなってこなかったし、交響曲第9番については、今回紹介する2016年6月のシカゴ響とのライヴ録音が初とのこと。この録音はシカゴ響の自主レーベルCSO-Resoundからリリースされている。オリジナル主義のムーティらしく、楽譜は1894年原典版(ノヴァーク版)を使用している。

この演奏では、ゆっくりなテンポでも旋律がしっかりと歌われており、金管のスケールも適度にコントロールされている。同じシカゴ響でもサー・ゲオルグ・ショルティの1985年の演奏では金管が元気すぎた感もあるが、その辺も含めてこのムーティ盤は絶妙。ただ、第1楽章の巨大な渦を描くところは溜めが無くあっさりし過ぎている感じもする。

アメリカのオーケストラらしく豪華なサウンドだが、うるさすぎるところがない。ブルックナーの作品が持つ教会音楽の崇高さはあまり感じられないかもしれないが、悩みが無い健康的な音色に聴こえる。主旋律以外のハーモニーもよく聴こえる。美しい弦の響きや、ディテールまで精密なトレモロも良い。

シカゴ響の健康的なサウンドでブルックナーの大作を描いた、リッカルド・ムーティの名演。

オススメ度

評価 :4/5。

指揮:リッカルド・ムーティ
シカゴ交響楽団
録音:2016年6月23-26日, シカゴ・オーケストラ・ホール(ライヴ)

【タワレコ】ブルックナー: 交響曲第9番(1894年版)

iTunesで試聴可能。またシカゴ響の公式YouTubeサイトで動画を視聴可能。

特に無し。

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