音楽の友 2009年1月号 アイキャッチ画像

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の元旦恒例のニューイヤー・コンサート。今年はカナダ出身の指揮者ヤニック・ネゼ=セガンが初登場ながら圧倒的な成功を収めました。そして2027年の指揮者も発表されて、ロシア出身のトゥガン・ソヒエフが初めてニューイヤーの指揮台に立つことになりました。

【ウィーンフィル】2027年ニューイヤーコンサートの指揮者は、マエストロ・トゥガン・ソヒエフ

ネゼ=セガン、ソヒエフ、と聞いて思い出したのはだいぶ昔に読んだ雑誌『音楽の友』。

表紙が大好きなマリス・ヤンソンスだったので買った2009年1月号では、「世界の指揮者&オーケストラの新潮流」というタイトルで特集が組まれていて、「ウィーンで頭角を現す新世代指揮者」というセクションで40歳以下の指揮者を中心にドゥダメル、ネルソンス、ネゼ=セガン、ハーディング、ジョルダン、ペトレンコ、ユロフスキ、ガッティを紹介していました。さらに「台風の目」な指揮者たちとして、ソヒエフ、ダイクストラ、ネルソンス (U-40 と重複)も紹介しています。

2009年1月号なので紹介された指揮者もまだキャリアの初期段階だったのですが、マエストロを予言するかのようにその後の活躍がすごすぎるんです。刊行当時と現在までの主な功績を並べてみたのがこちら。

指揮者2009年1月時点現在(2026年1月)
グスターボ・ドゥダメル・27歳
・エーテボリ交響楽団首席指揮者
・シモン・ボリバル交響楽団音楽監督
・44歳
・ロサンジェルス・フィルハーモニック音楽監督 (2009-2026)
・ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート指揮 (2017)
・ニューヨーク・フィルハーモニック音楽監督 (2026-)
アンドリス・ネルソンス・30歳
・北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者 (2006-2009)
・バーミンガム市交響楽団首席指揮者 (2008-2015)
・47歳
・ボストン交響楽団音楽監督 (2014-)
・ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団首席指揮者 (2018-)
・ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート指揮 (2020)
ヤニック・ネゼ=セガン・34歳
・ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者 (2008-2014)
・ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者 (2008-2018)
・51歳
・フィラデルフィア管弦楽団音楽監督 (2012-)
・メトロポリタン歌劇場音楽監督 (2018-)
・ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート指揮 (2026)
ダニエル・ハーディング・33歳
・マーラー室内管弦楽団音楽監督 (2003-)
・ロンドン交響楽団首席客演指揮者 (2007-2015)
・スウェーデン放送交響楽団音楽監督 (2007-2025)
・50歳
・パリ管弦楽団首席指揮者 (2016-2019)
・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団音楽監督 (2024-)
フィリップ・ジョルダン・34歳
・51歳
・パリ国立オペラ音楽監督 (2009-2021)
・ウィーン交響楽団首席指揮者 (2014-2020)
・ウィーン国立歌劇場音楽監督 (2020-2025)
キリル・ペトレンコ・36歳・53歳
・バイエルン国立歌劇場音楽監督 (2013-2020)
・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者 (2019-)
ヴラディーミル・ユロフスキ・36歳
・グラインドボーン音楽祭音楽監督 (2001-2014)
・ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者 (2007-2021)
・53歳
・ロシア国立交響楽団芸術監督 (2011-2021)
・ベルリン放送交響楽団首席指揮者 (2017-)
・バイエルン国立歌劇場音楽監督 (2021-)
ダニエレ・ガッティ・47歳
・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者 (1996-2009)
・フランス国立管弦楽団音楽監督 (2008-2016)
・64歳
・チューリッヒ歌劇場首席指揮者 (2009-2012)

・ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団首席指揮者 (2016-2018)
・ローマ歌劇場音楽監督 (2018-2021)
・シュターツカペレ・ドレスデン (2024-)
トゥガン・ソヒエフ・31歳
・トゥールーズ・キャピトル管弦楽団音楽監督 (2008-2022)
・ベルリン・ドイツ交響楽団首席指揮者 (2012-2016)
・ボリショイ劇場音楽監督 (2014-2022)
・ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート指揮 (2027年予定)
ペーター・ダイクストラ・30歳
・オランダ室内合唱団客演指揮者 (2005-2015)
・バイエルン放送合唱団芸術監督 (2005-)
・スウェーデン放送合唱団首席指揮者 (2007-2018)
・オランダ室内合唱団首席指揮者 (2015-)

席指揮者に就任するわけですが、2009年当時にここまでの活躍を予想できた方はあまりいないのではないでしょうか。私はお名前を存じてすらなかったです。

他にもドゥダメルはロスフィルの音楽監督、今年からはニューヨークフィルの音楽監督に就きましたし、ネルソンスもボストン響とゲヴァントハウス管の音楽監督を兼務。ジョルダンはウィーンのオペラのトップのポジションにいますし、ネゼ=セガンもMETとフィラデルフィア管の音楽監督を兼務。ガッティはコンセルトヘボウ管の首席指揮者になりましたね (セクハラのスキャンダルですぐに解任となってしまいましたが…)

さらにドゥダメル、ネルソンス、ネゼ=セガンとウィーンフィルのニューイヤー・コンサートの指揮台に立つ精鋭が揃い、「台風の目」と紹介されたソヒエフも来年のニューイヤーで指揮する予定です。ベルリンフィルやウィーンフィルでの客演も多い指揮者たちでもあります。

2009年1月時点でここまで活躍するなんて想像できたでしょうか。まさに予言者的な先見の明だなと感じました。

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