モーツァルトのオペラを多く演奏、録音してきたサー・ゲオルグ・ショルティですが、意外にも交響曲は録音がわずかです。後期交響曲の第40番と41番は初録音となったヨーロッパ室内管と1984年6月におこなわれました。楽譜に忠実ながらも引き締まった表情を見せるショルティのモーツァルトです。
モーツァルトの生誕250周年のアニバーサリーだった2006年にリリースされた、マウリツィオ・ポリーニがウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を弾き振りしたピアノ協奏曲第17番と21番。円熟味のあるポリーニのピアノと、しなやかな響きのウィーンフィルの理想的な演奏です。レコ芸のリーダーズ・チョイスで1位に選ばれたアルバム。
カルロ・マリア・ジュリーニは晩年の1989年にフィルハーモニア管弦楽団を指揮してモーツァルトのレクイエムを再録音しています。最初から最後までゆったりとしたテンポでカンタービレで旋律を引き出した演奏で、ジュリーニならでは慈愛に満ちて歌心が溢れる個性的な名演です。
20世紀を代表するピアニストの一人、ヴラディーミル・ホロヴィッツは最晩年の1987年3月に、カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ミラノ・スカラ座とモーツァルトのピアノ協奏曲第23番を録音しました。ホロヴィッツに合わせてジュリーニらしからぬ速めのテンポで演奏される詩情と軽やかさ。米国グラミー賞を受賞した名盤です。
ノルウェー出身の実力派ピアニスト、レイフ・オヴェ・アンスネスがマーラー室内管弦楽団を弾き振りして録音したモーツァルトのピアノ協奏曲第20番から22番を中心とするアルバム。1785年の作品にフォーカスして、ベルリン・フィルハーモニーとブレーメンのゼンデザールでの録音で、あいにくのコロナ下のため全てセッション録音となっています。
アンドリス・ネルソンスとライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団は、チャイコフスキーの後期交響曲を映像作品でリリースしていますが、第6番「悲愴」は2018年3月のカペルマイスター就任コンサートでの演奏。前半にモーツァルトの交響曲第40番、後半に「悲愴」という物悲しい作品で固めました。
カール・ベームは1971年4月にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とモーツァルトのレクイエムを録音しています。ベームにとってはウィーン交響楽団以来15年ぶりの録音で、晩年の特徴であるゆったりとしたテンポで、ウィーンフィルの美音と充実した歌手陣の歌声を披露しています。レクイエムの定盤です。
マウリツィオ・ポリーニは1976年4月にカール・ベーム指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とモーツァルトのピアノ協奏曲を2曲録音しています。ポリーニ自身の希望で行われた共演で輝かしいモーツァルトを演奏しています。
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