ヴラディーミル・アシュケナージは1970年代からピアノだけでなく指揮者としての活動を広げています。1977年にフィルハーモニア管弦楽団と録音したチャイコフスキーの交響曲第5番。抗えない運命に対してアシュケナージの指揮はえぐるような悲痛さで訴えかけます。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を完成させているヴラディーミル・アシュケナージは、後期の3つのソナタを20年後の1991年に再録音しました。指揮者としての活躍が増え、旧録音よりもバランスが取れて高音域の繊細が見事。湧き上がる清流のような透明感がある演奏です。まるでロマン派を先取ったようなロマンチシズム。
ヴラディーミル・アシュケナージはベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」ソナタを3回録音しています。最初の1967年に録音した演奏では、アシュケナージの若かりし頃の特徴であるクリスタルような輝きとシャープなキレが見事です。後のバランスの取れた新録音とは違ったテイストで聴き比べると興味深いです。
1980年代からシューマンのピアノ作品に積極的に取り組んだヴラディーミル・アシュケナージ。1984年に録音したアラベスク、蝶々、交響的練習曲のアルバムは日本のレコード・アカデミー賞を受賞した名盤。アシュケナージの2回目となる交響的練習曲の録音はよりバランスが磨かれています。
ヴラディーミル・アシュケナージはベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番『悲愴』Op.13を2回、録音しています。1回目の1972年12月と、2回目の1980年12月の録音で、アシュケナージの演奏はどのように違うのでしょうか。聴き比べしてみました。
名ピアニスト、ヴラディーミル・アシュケナージはムソルグスキーの組曲『展覧会の絵』の原曲版を2回録音しています。1967年6月の旧録では、ロシアらしい力強さや土臭さも感じる演奏。ビドロでの力強さや、アナログ時代の定評あるデッカの録音技術も聞き所です。
ピアニスト兼指揮者のヴラディーミル・アシュケナージは2022年で生誕85歳。それを記念してデッカ・レーベルからアシュケナージのソロ録音全集がリリースされました。CD89枚とBlu-ray Audio 1枚の計90枚組セット。ストリーミング配信でも聴くことができないハンマークラヴィーアの旧録音などもあり、かなり貴重です。
ヴラディーミル・アシュケナージは1968年1月に名指揮者ハンス・シュミット=イッセルシュテットとモーツァルトのピアノ協奏曲第20番と6番を録音しています。イッセルシュテットとロンドン交響楽団の気品あるオーケストラに、ロマン溢れるアシュケナージのピアノが相まみえます。
ヴラディーミル・アシュケナージはキャリア初期にフランツ・リストの作品を演奏していましたが、1970年に録音された超絶技巧練習曲集は高い集中力とカミソリのようなシャープなテクニックがただただすごいです。日本のレコード・アカデミー賞を受賞し、エフゲニー・キーシンからも高評価のアシュケナージのリストを紹介します。
ピアニストと指揮者として活躍するヴラディーミル・アシュケナージ。ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」では、ピアノ原曲版とともに、アシュケナージ自ら編曲した管弦楽版をフィルハーモニア管弦楽団と録音しました。ラヴェルのオーケストレーションとは違うロシアらしい味わいが特徴です。
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