1980年代からシューマンのピアノ作品に積極的に取り組んだヴラディーミル・アシュケナージ。1984年に録音したアラベスク、蝶々、交響的練習曲のアルバムは日本のレコード・アカデミー賞を受賞した名盤。アシュケナージの2回目となる交響的練習曲の録音はよりバランスが磨かれています。
ヴラディーミル・アシュケナージはベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番『悲愴』Op.13を2回、録音しています。1回目の1972年12月と、2回目の1980年12月の録音で、アシュケナージの演奏はどのように違うのでしょうか。聴き比べしてみました。
名ピアニスト、ヴラディーミル・アシュケナージはムソルグスキーの組曲『展覧会の絵』の原曲版を2回録音しています。1967年6月の旧録では、ロシアらしい力強さや土臭さも感じる演奏。ビドロでの力強さや、アナログ時代の定評あるデッカの録音技術も聞き所です。
ピアニスト兼指揮者のヴラディーミル・アシュケナージは2022年で生誕85歳。それを記念してデッカ・レーベルからアシュケナージのソロ録音全集がリリースされました。CD89枚とBlu-ray Audio 1枚の計90枚組セット。ストリーミング配信でも聴くことができないハンマークラヴィーアの旧録音などもあり、かなり貴重です。
ヴラディーミル・アシュケナージは1968年1月に名指揮者ハンス・シュミット=イッセルシュテットとモーツァルトのピアノ協奏曲第20番と6番を録音しています。イッセルシュテットとロンドン交響楽団の気品あるオーケストラに、ロマン溢れるアシュケナージのピアノが相まみえます。
ヴラディーミル・アシュケナージはキャリア初期にフランツ・リストの作品を演奏していましたが、1970年に録音された超絶技巧練習曲集は高い集中力とカミソリのようなシャープなテクニックがただただすごいです。日本のレコード・アカデミー賞を受賞し、エフゲニー・キーシンからも高評価のアシュケナージのリストを紹介します。
ピアニストと指揮者として活躍するヴラディーミル・アシュケナージ。ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」では、ピアノ原曲版とともに、アシュケナージ自ら編曲した管弦楽版をフィルハーモニア管弦楽団と録音しました。ラヴェルのオーケストレーションとは違うロシアらしい味わいが特徴です。
ヴラディーミル・アシュケナージはスクリャービンの第一人者でもあり、ピアノ・ソナタや交響曲の全集を完成させています。ピアノ・ソナタは1972年から84年にかけて録音され、1977年6月に録音された第2番はオランダのエジソン賞を受賞した名盤です。詩情と情熱を感じさせます。
ラフマニノフを得意とするヴラディーミル・アシュケナージは、2回目のピアノ協奏曲全集を1980年代中盤に盟友ベルナルト・ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とレコーディングしています。旧録よりも強靭さと色彩が増したアシュケナージのピアノに、渋いコンセルトヘボウ管が完璧なエスコートをしています。
最近のコメント