孤高のピアニスト、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリが1979年にテレビ放送用にベートーヴェンのピアノ協奏曲を録音しました。同じイタリア出身のカルロ・マリア・ジュリーニ&ウィーン交響楽団をパートナーに、変幻自在のタッチで魅了します。ジュリーニの歌心あるオーケストラにも注目。
R.シュトラウスを得意としたサー・ゲオルグ・ショルティは、オペラや管弦楽曲を数多く録音しています。アルプス交響曲は意外にもバイエルン放送交響楽団との共演で、様々に変わる山の様子をドラマティックに表しています。バイエルン放送響を鳴らしきってガシガシと突き進む登山道にも注目です。
サー・ゲオルグ・ショルティはロンドン・フィルハーモニー管弦楽団と度々共演し、録音も数多くおこなっています。エルガーの交響曲第1番は1972年、ショルティが「サー」の称号を得た年の録音。首席指揮者に就任した年の1979年の序曲「南国にて」での滑らかで完成された演奏も白眉です。
1979年10月にレナード・バーンスタインと一期一会のマーラーの交響曲第9番の演奏をおこなったベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、直後にヘルベルト・フォン・カラヤンとこの曲のセッション録音を開始します。カラヤンらしからぬ濃厚さと耽美さがある演奏で、英国グラモフォン賞を受賞した名盤です。
チャイコフスキーを得意とした指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンは、1975年から79年にかけて交響曲全集をベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と完成させました。70年代は、贅肉のない引き締まったギリシャ彫刻のような演奏をしていたカラヤンとベルリンフィル。チャイコフスキーの旋律をキリッと引き立てています。
ヘルベルト・フォン・カラヤンはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して、1975年から1981年にかけてブルックナーの交響曲全集をレコーディングしています。響きにこだわったカラヤンらしく流麗で聴きやすいサウンドが特徴。楽譜は意外にもハース版を多めに使用していました。
サー・ゲオルグ・ショルティはブラームスの交響曲全集を1回だけ録音しています。1978年から1979年にかけてシカゴ交響楽団を指揮した演奏で、贅肉の無い引き締まった演奏で劇的な音楽を生み出しています。米国グラミー賞の最優秀クラシカルアルバムとオーケストラ録音の2冠を受賞した名盤です。
レナード・バーンスタインは1979年10月のベルリン芸術週間でのコンサートに唯一、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮台に立ちました。演奏したのはマーラーの交響曲第9番。濃厚で、キズもあり、ライヴならではの白熱した演奏です。没後にリリースされたCDで、米国グラミー賞のベスト・アルバムと日本レコードアカデミー賞の大賞を受賞した名盤です。
カルロス・クライバーが得意とした、R.シュトラウスの楽劇「ばらの騎士」。1979年5月〜6月のバイエルン国立歌劇場での公演がDVDとしてリリースされています。クライバーのジェットコースターのようなスリリングな指揮、歌手陣の二重唱、三重唱も見事です。
最近のコメント