リッカルド・シャイーはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者退任の2004年に、マーラーの交響曲第9番をライヴ録音します。全集の最後を飾った録音となり、90分というゆったりとした歩みで名残惜しいように流れていきます。別れの曲とも言われるマーラーの大作を長年連れ添ったシャイーとコンセルトヘボウ管が演奏。
サー・ゲオルグ・ショルティはマーラーの交響曲第9番を1967年にロンドン交響楽団と録音していますが、1982年に音楽監督を務めるシカゴ交響楽団と再録音しています。テンポは少しゆったりとしバランスの取れた演奏で米国グラミー賞を受賞した名盤です。
2015年3月にロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者を退任したマリス・ヤンソンス。その後も良好な関係を築き、2016年9月に客演してマーラーの交響曲第7番「夜の歌」を指揮しています。ゴージャスなコンセルトヘボウ・サウンドでまろやかに聴かせます。
マーラーの第一人者、レナード・バーンスタイン。2回目の交響曲全集はオーケストラを振り分けて完成させていますが、第5番はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と。ゆったりとしたテンポでえぐるような悲痛さを引き出しています。唯一無二の個性的な演奏です。
ラファエル・クーベリックは1967年から1971年にマーラーの交響曲全集をバイエルン放送交響楽団とおこなっています。スタンダードな演奏として知られ、1967年2月、3月の第9番はバイエルン放送響の美しい響きを引き出して、寂寥に満ちた侘び寂びのある演奏になっています。
1969年にシカゴ交響楽団の音楽監督に就任したゲオルグ・ショルティは目覚ましい活躍をおこない、第二の黄金時代を迎えました。1971年5月に録音されたマーラーの交響曲第7番「夜の歌」は、近代的なこの作品を見通し良くドラマティックな演奏に仕上げています。米国グラミー賞を受賞した名盤です。
カルロ・マリア・ジュリーニは首席客演指揮者を務めていたシカゴ交響楽団を指揮して1971年にマーラーの交響曲第1番「巨人」をレコーディングしています。細部までこだわった旋律に溢れた演奏で、フレッシュさも感じます。米国グラミー賞を受賞した名盤です。
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