私はクラシック音楽の録音もCD やApple Music でよく聴きますし、ブルーレイやDVD、さらにはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のデジタル・コンサートホールの会員にもなっているので映像でもよく観ています。また、演奏会にも少なからず行っています。

東京都交響楽団 (都響)を聴きに行ったのはこちらの記事に書いたアラン・ギルバートとのブラームス・チクルスの2025年7月以来7ヶ月ぶり。首席客演指揮者のギルバートなのでオケとの相性も良いだろうと期待して友人たちと行ったのですが、作品の解釈、オケの出来ともに不満が残る結果に。

友人から「インバルが指揮すると都響は世界一流のオケに化けるので」と誘われて、2月16日に再び都響を聴きにサントリーホールへ。

リハーサル映像が都響の公式YouTubeに上がっています。

インバル90歳記念

都響の桂冠指揮者であるエリアフ・インバル。都響を指揮して2月15日(日)@サントリーホール、16日(月)@サントリーホール、17日(火)@東京文化会館、と3日連続でマーラーの交響曲第8番を演奏しました。
2月16日はちょうどインバルの誕生日で、1936年生まれなので今年90歳。サントリーホールにはそれを祝うフォトスポットが置かれていました。

90歳を迎えてもインバルは健康そのもので、90分間の超大作を演奏するのも椅子無しで立って指揮をしていました。ベルナルト・ハイティンクヘルベルト・ブロムシュテットでも90歳のときは座っていたのですが、インバルの元気さに驚かされます。

大編成の構成だけに、そのバランスが難しい作品ですが、インバル&都響を上回る合唱のボリュームで、終始オケが合唱に凌駕されてしまっていたかなと。開演前に「インバルは合唱が入る曲は苦手なんですよ」と同じ友人から言われていたのでよりそう感じたのかもしれませんが、都響の透明感のあるクリアな音立ちが合唱の力強さに押されて大洪水だった第1部。

第2部の前半はオケだけの演奏。ここではインバルの指揮が光り、都響の持ち味であるクリアな響きで手探りで進むようなアンニュイの世界を描いていました。合唱が入るとその巨大な響きに押し込まれてしまった感があります。クライマックスでトランペットが盛大にミスってしまったのもご愛嬌ですね。

独唱も客席から。独自の配置

オケの配置は、第1ヴァイオリン14名。コンマスは矢部さん。標準配置で指揮の右側にチェロ8、コントラバス8。ハープは左奥に4台でした。少年少女合唱隊の64名がステージ上にいて、独唱7名がステージ背後の客席1列目、その後ろに男声合唱52名、女声合唱がそれを左右に囲むようにいました。

これまで映像で観たベルリンフィル、ゲヴァントハウス管、コンセルトヘボウ管ではどれも独唱はステージ前方に置いていて、ステージにはオケが目一杯広がり、合唱は客席から、というものでしたが、この演奏会では独唱も客席から、児童合唱団がステージ上にいる、というのがインバル独自の配置。オケの後ろから聴衆に歌声を届ける独唱の方々には音量を出す必要がありました。

第1部と第2部のクライマックスでは、2階左右の客席それぞれにトランペット3人、トロンボーン3人が登場。第2部の後半でソプラノの栄光の聖母が2階客席左側から歌っていました。

あと、ネットでパイプオルガンが崇高だったみたいなコメントもありましたが、パイプオルガンの蓋が開いていないし奏者もいなかったので、パイプオルガンは使われていないですね。下の写真からも確認できるように、オルガンが使われています。写真はカーテンコール時なので、その際には栄光の聖母役の隠岐 彩夏さんも客席に来ていました。

総勢300人を超える演奏者
総勢数百人を超える演奏者

目視で確認できた範囲では、オケが100名近く+独唱8名+合唱182名なので約290名。「千人の交響曲」という副題もあるほど巨大な構成ですが、圧巻の人数ですね。

サントリーホールの客席(都響のHP より引用)と演奏者の配置を書きますね。

ハッピーバースデーの歌も

90歳の誕生日で都響と独唱、合唱の皆さんがインバルにハッピーバースデーの歌を贈っていました。豪華すぎます。

賑やかすぎた感じはあるインバル&都響のマーラー交響曲第8番。いつか聴いてみたいと思ったこの大作を生で聴けたのは良かったです。

ソプラノⅠ:ファン・スミ
ソプラノⅡ:エレノア・ライオンズ
ソプラノⅢ:隠岐 彩夏
メゾソプラノⅠ:藤村 実穂子
メゾソプラノⅡ:山下 裕賀
テノール:マグヌス・ヴィギリウス
バリトン:ビルガー・ラッデ
バス:妻屋 秀和
指揮:エリアフ・インバル
東京都交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団 (合唱指揮:冨平 恭平)
児童合唱:東京少年少女合唱隊 (合唱指揮:長谷川 久恵)
演奏:2026年2月16日, サントリーホール

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