
推しがいるとコンサートも楽しい
2025年、年末最後の記事は推しの指揮者について。
推し活が盛んですが、クラシック音楽でも推しの演奏家や指揮者がいるとコンサートに行くのも一層楽しくなるもの。まだ推しがいないという方にも、推しの指揮者を見つかるような紹介記事を書いてみます。
ちなみに私の推しはたくさんいすぎて、ここには書ききれなかったのであしからずm(_ _)m
推し指揮者の候補
クラウス・マケラ
まずはフィンランド出身のクラウス・マケラ。もはや説明不要なほど人気ですが、フィンランド出身のマケラは20代の若さでオスロ・フィルハーモニー管弦楽団とパリ管弦楽団の首席指揮者を兼任。私も2023年のオスロフィルの来日公演で感激しました。

2027年からはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とシカゴ交響楽団という世界トップのオーケストラの首席指揮者を務める予定です。今年はパリ管(6月)とコンセルトヘボウ管(11月)で2度も来日してくれました。
マケラの魅力はそのカリスマ性。ベテランの団員たちもマケラが指揮台に立つと目をキラキラ輝かせています。また、澄み切った響きを生み出すのが抜群にうまいです。
アンドリス・ネルソンス
ラトビア出身のネルソンスは世界最高峰の指揮者の一人。ボストン交響楽団とライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者を兼任していて、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団への客演も多いです。
ネルソンスはレパートリーがとても広く、ドイツ・グラモフォンに所属していてレコーディングも積極的。まだ40代ですが、既にブラームス、ベートーヴェン、ブルックナー、ショスタコーヴィチの交響曲全集を完成させています。首席を務めているボストン響とゲヴァントハウス管はもちろん、客演でのオーケストラとも相性が良く、オーケストラを選ばないでハイレベルな演奏を聴かせるのも魅力。

ボストンに出張することが多いのも理由ですが、私が生で一番コンサートを聴いている指揮者です。
ヤニック・ネゼ=セガン
カナダ出身のネゼ=セガンは米国メトロポリタン歌劇場とフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督を兼任しています。ヨーロッパ室内管弦楽団の名誉団員も務めているので、録音はヨーロッパ室内管とのものが多いです。ネゼ=セガンの持ち味は太陽のようにオーケストラを輝かせるところ。パワフルさも相まって個性的な指揮者です。
2026年のウィーンフィルのニューイヤー・コンサートを指揮するので、来年はさらにブレークするでしょう。
キリル・ペトレンコ
ロシア出身のペトレンコは言わずとしれたベルリンフィルの首席指揮者。2015年に首席指揮者に選ばれたときはダークホース的な存在でしたが、今やベルリンフィルのシェフはペトレンコ以外考えられないほどの活躍です。デジタル・コンサートホールでも完成期を迎えた演奏を聴かせてくれるペトレンコ。先月の来日公演でも王者の貫禄を見せつけてくれました。

密度の高い響きと爆発させるようなダイナミクスが特徴です。ベルリンフィルの来日公演のチケットはますます高騰してきて、2023年のときは4万5千円だったS席が2025年では5万円に跳ね上がりました。それでもまた行きたいと思うのがペトレンコとベルリンフィルの魅力。完全に推し活です。
カリーナ・カネラキス
アメリカ出身のカネラキスはオランダ放送フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者。近年になって名門オーケストラとの客演が増えてきました。私も2023年1月のボストン・シンフォニーでのボストン響との演奏会を聴いてこちらの記事で紹介しましたが、しっかりとまとめ上げるのが上手いですね。録音は少なかったのですが2023年にはアリス=紗良・オットとの共演でベートーヴェンのピアノ協奏曲がドイツ・グラモフォンからリリースされたので今年6月には東京都交響楽団にもデビューしたので、

ミルガ・グラジニーテ=ティーラ
リトアニア出身のグラジニーテ=ティーラは30歳の若さでバーミンガム市交響楽団の音楽監督に就任した (〜2022年まで)逸材。バーミンガム市響の歴代のこのポストにはサイモン・ラトル、サカリ・オラモ、そしてネルソンスと続いてその後の大活躍した指揮者ばかり。先見の明があるオケです。
グラジニーテ=ティーラは蝶のように舞う指揮姿が特徴。私もいつか生でお聴きしたい指揮者です。

ピエタリ・インキネン
フィンランド出身のインキネンは、日本フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者も務めたことがあるので日本のファンにはお馴染みかもしれませんが、今年は読売日本交響楽団にデビューしましたし、そして来年は3月に東京都交響楽団、8月に紀尾井ホール室内管弦楽団にもデビューするのでますます人気を博しそうです。

北欧ならではの透明感ある響きが素晴らしいです。シベリウスを振らせたら無敵だと思います。
タルモ・ペルトコフスキ
フィンランド出身で20代前半の若さでラトビア国立交響楽団とトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団の音楽監督を兼任するペルトフコスキ。先輩マケラと同様期待されていますが、今年6月のNHK交響楽団に客演したコンサートでは、N響の「最も⼼に残ったN響コンサート&ソリスト2024–25 」で第1位に選ばれる快挙。来年6月はキャピトル管との来日公演を予定していて、楽しみですね。
沖澤のどか
日本の指揮者で私が注目しているのは沖澤のどか。京都市交響楽団の常任指揮者を務め、セイジ・オザワ松本フェスティバルでも大役を果たしています。ペトレンコの助手も務めて急病の代理でベルリンフィルを指揮したこともあります。来年4月には京都市響とサントリーホール公演を予定しているので、東京で聴けるのが楽しみです。
推しがいるとコンサートも楽しい
推しがいるとコンサートに行くのも楽しくなりますので、皆様に合う推しの指揮者が見つかることを願っています。それでは良いお年を。






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