大手の音楽教室にするか、個人のレッスンにするか
趣味でやっている楽器を本格的に習ってみたい。子供が楽器に興味を持っているから一度学ばせてあげたい。
楽器を本格的に学ぶなら音楽教室。一口に音楽教室と言っても、大きく分けて2つあります。
大手の企業が運営している音楽教室と、個人の方が開いている音楽教室です。
私自身はずっとピアノを習っていましたが、子供の頃から個人のレッスンに通っていました。5歳の1年間だけは公文の先生をやっている方が個人でピアノも教えていたのでその方に習いましたが、同じ幼稚園に通うママさんがピアノ教室をやっているとのことで6歳からはその方に師事しました。
一方で、私の子供は自分からピアノを習いたいと言ってきたので、大手のヤマハ音楽教室に通っています。近所に個人のピアノ・レッスンの教室も何個かあるのですが、口コミが分からないのでその講師の方がどんなスキルを持っていてどんな人柄なのかが全く分かりません。大手の音楽教室が近くにあるということもあり、ヤマハ音楽教室にしましたが、私自身の個人のピアノ教室との違いに驚くこともあり、今回記事にまとめてみることにしました。
それでは大手と個人の音楽教室のメリット・デメリット、そしてどちらが良いのかについて順番に書いていきたいと思います。
大手の音楽教室のメリット
まず大手の音楽教室のメリットから。まとめると以下のとおりです。
- 安心感
- 大手だとヤマハとか島村楽器とか、宮地楽器とか、名の知れた会社が全国区で運営している音楽教室なので安心感がありますよね。講師も音楽教室の基準で選抜されていますし、ググれば口コミとかも見つかるので、入る前に事前調査ができるというのもメリットです。
- カリキュラムの確立
- 担当する講師によらず、音楽教室毎にカリキュラムが確立されているので、どなたが担当しても進め方にムラが無いです。
- 子供のモチベーション
- これは特に子供向けの音楽教室に言えることだと思いますが、やはり長年全国規模で展開している音楽教室だけあって、子供が演奏して楽しいと思う曲を教本に入れていますね。童謡、外国の民謡、中にはベートーヴェンの「喜びの歌」などもあって、子供のレベルに応じて親しみやすい曲を選んでいると思います。後述しますが、私は子供時代は童謡などは一切弾いておらず、バイエルとかハノンとかの練習曲でした。。
- レッスン環境
- 大手の音楽教室の場合、レッスン環境が充実しています。ヤマハ音楽教室も島村楽器の音楽教室も、楽器メーカーや楽器販売店が音楽教室を運営しているので、グランドピアノがあったり、レッスン室も防音がちゃんとしていますよね。
大手の音楽教室のデメリット
大手の音楽教室でもやはりデメリットはあります。まとめると以下のとおりです。
- 講師によるタイプの違い
- 先程カリキュラムは講師によってムラが無いという話をしましたが、性格は人それぞれ全然違います。我が家も曜日の都合で子供たちが別々の講師についていますが、優しい性格で曲をちゃんと弾けたら褒めてくれる先生と、ツンとした感じの性格で、ちゃんと弾けても「当たり前」みたいな感じで褒めない先生とがいて、やっぱり子供のモチベーションに影響が出てしまっています。
- 講師のレベルの違い
- 音楽教室の基準を満たしているとは言え、音楽大学の生徒さんがアルバイトでやっている場合もあれば、音大をだいぶ前に卒業して音楽教室でのキャリアも豊富なベテランの方がやっている場合もあるので、講師の方の教え方のレベルの違いというのはどうしてもあります。
- レッスン料は割高
- 大手の音楽教室だとマージンや場所代が掛かるので、レッスン料は割高に設定されています。子供向けでも週1回30分のレッスンで月謝は8,500円。1時間あたりに換算すると、私が通った個人の音楽教室の1.5倍の値段になっています。
個人の音楽教室のメリット
それでは逆に個人の音楽教室のメリットは何でしょうか。
- 割安のレッスン料
- 個人の音楽教室では多くの場合、自宅がレッスン場ですので、場所代が掛かりません。また、大手だと月謝からマージンを取られて差し引きが講師に支払われますが、個人だと講師代だけなので、多くの場合は大手よりも割安になります。中には、音大の教授をしている方とかプロの演奏家にプライベート・レッスンをしてもらうとかだと1時間のレッスンで3万円〜5万円掛かることもありますが、今回は一般の方が通う場合の前提での話ですので、1回あたりの月謝は2千円〜3千円くらいでしょう。私の場合、週1回45分のレッスンで1回2千円でした。
- 潜在スキル
- 個人の音楽教室だと、実はすごいバックグラウンド・スキルがある方が教えている場合もあります。私が通った音楽教室では、日本の音大を出た後にオーストリアに留学してプロのピアニストを目指して研鑽を積まれた方でした。事情があってプロの道を諦めて指導する方に転換したのですが、ウィーンで叩き込まれただけあって、モーツァルトやベートーヴェンについては厳しく教えられました。こういう方のレッスンが1回2千円というのは個人ならではの破格だったと今では思います。
- 長期の関係構築
- こちらは個人の音楽教室でずっと通うことになれば、の話ですが、その先生が音楽教室を辞めない限りはずっと続けられます。大手の音楽教室だと講師が辞めてしまうこともよくあるのですが、個人だとずっと同じ先生に師事できるメリットがあります。
個人の音楽教室のデメリット
では個人の音楽教室のデメリットは何でしょうか?
- 講師以外との関係構築
- 個人の音楽教室で自宅に通うことになると、その家庭のご家族やペットとも必然的に顔を合わせないといけません。私の場合は、ピアノの先生のお子さんに年が近い男の子がいたのですが、ワンパクで意地悪をしてくるのでちょっと苦手でなるべく会わないようにしていました。
- 独自のカリキュラム
- 個人の音楽教室だと、その講師がカリキュラムを作るので、どんな進め方をするかはその講師次第。大手だと長年の全国で展開してきたノウハウが蓄積されているのですが、個人だとそれは難しいです。私の場合は、小学校低学年のときからメインの教材がブルグミュラーの作品で、バイエルやハノンの練習曲がサブの教材でした。たぶんその先生自身がそういう練習をしてきたからだと思うのですが、当時は特に練習曲が面白くなかったので嫌々やっていました。そして1度辞めてしまいました。
- レッスンの環境
- 大手だとレッスン室があって、楽器もちゃんとしたのが用意されていますが、個人だとそうはいかないですよね。私が通っていた個人レッスンでは、レッスン室というものが無くリビングにグランド・ピアノがありました。なのでレッスン中でもその家族の方が来ては冷蔵庫で何か食べ物・飲み物を探したりというのもありましたね。あまり気にしないようにしていましたが。また、ペットが割り込んでくるというのもあるでしょう。
- 情報の少なさ
- 大手だとホームページもありますし、ググれば口コミも見つかるので実際に通う前から情報収集ができますが、個人の場合はそういうわけにはいきません。実際に通っている方からの評判が聞ければ良いですが、通っている人を見つけるのも一苦労ですね。
結局、大手と個人でどちらが良いの?
両方のメリット、デメリットを私なりに書いてみましたが、どちらが良いのかはケース・バイ・ケースだと思います。大手のほうが割高ですが、安心感はあります。一方で、個人の音楽教室でも潜在スキルがすごい方が講師をやっている場合もあるので、そういう方が近所で割安なレッスン料でやっていたらそっちに行ってみるのも良いと思います。
近くに大手と個人と両方あって悩んでいる、という方はもう両方を体験入室で行ってみて、そこから決められるのが一番良いと思います。
まとめ
本格的に楽器を学びたい、音楽教室に通ってみたいと思う方に、大手の音楽教室と個人のプライベート・レッスンでどちらが良いのかをまとめました。自分自身が個人の音楽教室に通い、子供たちを大手の音楽教室に通わせている立場で、メリット・デメリットを書いてみましたので、参考になれば幸いです。
これを書いていたら私もまたレッスンに通いたくなってきました。
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