今なお聴き継がれる偉大な指揮者たち
クラシック音楽では現在も素晴らしい指揮者が多数いますが、往年の名指揮者の演奏を一度聴くと、今の時代の演奏が物足りなく思えるということもあるでしょう。
そんな今なお聴き継がれる偉大な指揮者として、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、ヘルベルト・フォン・カラヤン、レナード・バーンスタイン、カルロス・クライバーなどの名前が挙がると思います。私だったらカール・ベームとサー・ゲオルグ・ショルティを入れますが。
特にフルトヴェングラーは別格の扱いですよね。1954年に亡くなっているので、もう没後66年。演奏会で生で聴いたことがある人のほうが少なくなっていますが、それでもCDは今でもよく売れています。
また、カルロス・クライバーも録音嫌いでレコーディングの数はかなり少ないですが、遺されたものは一級品ばかり。ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」や第7番、そしてブラームスの交響曲第4番の演奏をクライバーのレコーディングを決定盤としている方も多いのではないでしょうか。
今日、本屋に行ったら、フルトヴェングラーとクライバーのファンにはバイブルにできるようなムック本が発売されていました。
カルロス・クライバーのムック本「孤高不滅の指揮者」
まずはカルロス・クライバーのムック本、「カルロス・クライバー 孤高不滅の指揮者」から。
こちらは文藝別冊で河出書房新社から販売されています。224ページで税抜1,200円。
日本の様々な音楽評論家のエッセイやエピソード談が書いてあります。また、面白いのはカルロス・クライバーの正規盤CDとDVDの全ディスクについて、レビューが書かれています。
自分が聴いて良いと思った演奏を、評論家はどう書いているのだろうとか、「ちょっとイマイチだな」と思った録音だけどクラシック通の評論家にはどう聴こえたのだろうとか、読むことができます。
演奏を聴く前に読んでしまうとバイアスが掛かってしまうので、もう聴いたことのある演奏のレビューだけ見るようにしたほうが良いと思います。
また、私はなるべく平易な表現をするように心掛けていますが、音楽評論家の中には分かりにくい比喩や書き方をする方もいるので、ご自身がブログなどで音楽レビューを書いていたとしたら、他の人、しかもその道のプロの文章を読むことで参考になるかと思います。
フルトヴェングラーのムック本「最大最高の指揮者」も
また、フルトヴェングラーについても、同じ出版社から「フルトヴェングラー 最大最高の指揮者」というムック本が出ています。こちらは256ページで税抜1,300円。
こちらは過去の記事で作曲家の近衛秀麿のインタビュー記事や山田耕筰の文章もあり、なるほどと思います。
宇野功芳とか吉田秀和などの日本の音楽評論家の重鎮だった方たちの文章もあり、まぁこれを読んで真に受けてしまうと色んな人のバイアスが掛かってしまうので、純粋にフルトヴェングラーの演奏を楽しむのは難しくなってしまいそう……。
あくまでも参考として、音楽評論家がフルトヴェングラーの演奏、レコーディングをどう感じたのかを読む程度で良いのかなと思います。
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