目が離せない新星指揮者

イスラエル出身の指揮者、ラハフ・シャニロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者 (2018〜)、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団(2020〜)の音楽監督を歴任し、今年9月にはミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任予定。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団にも何度か客演していますし、1989年1月生まれでまだ37歳という若さでまさに指揮者界の新星。

2025年にはロッテルダムフィルと来日して、その時に演奏されたドヴォルザークの『新世界より』が大喝采を浴びたと知って行けなかったことを悔やんでいたのですが、今年5月のミュンヘンフィルの来日公演でのサントリーホール公演を聴いてきて、感想を「ミュンヘンフィルが次期首席指揮者のシャニと来日公演。2026年5月11日のサントリーホール」に書いていますが、作品の解釈の深さに度肝を抜かされました。

ロッテルダムフィルとの新しいアルバムが5月末にリリースされています。収録曲はずばり『新世界より』。オランダの作曲家、ワーヘナールの曲も含まれています。

  • ヨハン・ワーヘナール: 序曲『シラノ・ド・ベルジュラック』Op.23
  • アントニン・ドヴォルザーク: 交響曲第9番『新世界より』Op.95
ドヴォルザーク交響曲第9番『新世界より』 ラハフ・シャニ/ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団 (2025年)

名曲の革命

『新世界より』は名曲なので今どきの言葉で言うと「こする」ぐらい演奏されて、聞き手も「こする」ぐらい聴いてきた曲。名盤といえばあの指揮者とオケ、と決まりでしょ、と思いながらもこのアルバムを聴いてみると、これまた度肝を抜かされました。

これまで聴いたことのない新しい『新世界』に感心してしまいました。

ドイツ的でもウィーン的でもチェコ的でもない、オランダ・ロッテルダムの個性。

第1楽章の提示部の繰り返しも守っていて、トラック2の4:50 (179小節)まで行くと24小節に戻っています。第2楽章では混ざり合う旋律が心地よく、それにホルンの優しい調べが加わります。

第4楽章では428小節あたり、ティンパニとヴァイオリンが弾むようで、シャニの若さも感じます。

これはもう、名曲に革命を起こしています。

オススメ度

指揮:ラハフ・シャニ
ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団
録音プロデューサー:エルド・グルート
バランス&録音エンジニア:ヤープ・ファン・ステニス
録音:2025年8月25-28日, ヒルフェルスム・フーフェラーン・第5スタジオ

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試聴

Apple Music で試聴可能。

受賞

新譜のため未定。

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