カルロ・マリア・ジュリーニはフィルハーモニア管弦楽団以来の2回目となるヴェルディのレクイエムの録音をベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と1989年におこないました。若手の歌手を起用して、ジュリーニ晩年のゆったりとしたカンタービレで圧倒的な演奏をおこなっています。
サー・ゲオルグ・ショルティは意外にもブラームスについてはあまり録音していませんでしたが、ドイツ・レクイエムはシカゴ響と1978年5月に録音しています。ソプラノにキリ・テ・カナワ、そしてマーガレット・ヒリス率いるシカゴ響合唱団のすごさもあり、圧倒的な演奏を聴かせてくれます。
カルロ・マリア・ジュリーニは晩年の1989年にフィルハーモニア管弦楽団を指揮してモーツァルトのレクイエムを再録音しています。最初から最後までゆったりとしたテンポでカンタービレで旋律を引き出した演奏で、ジュリーニならでは慈愛に満ちて歌心が溢れる個性的な名演です。
イタリア出身の名指揮者カルロ・マリア・ジュリーニは晩年はヨーロッパを軸に客演指揮者として活躍しました。1986年3月にフィルハーモニア管弦楽団を指揮してフォーレのレクイエムをレコーディングしています。ジュリーニ晩年の崇高さを感じる演奏で、ソプラノのバトル、バリトンのシュミットも際立っています。
ピアニストのクリスチャン・ツィメルマンは、透明な響きで様々な作曲家の作品で唯一無二の演奏をおこなっています。1994年と96年にピエール・ブーレーズと協演したラヴェルのピアノ協奏曲では、クリーヴランド管弦楽団とロンドン交響楽団との違いを感じつつ、完璧な色彩を表現しています。英国のグラモフォン賞を賞を受賞した名盤です。
クラウディオ・アバドとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、1999年9月のベルリン芸術週間の公演で、マーラーの交響曲第9番を演奏。話題になったこのライヴ録音は、アバドならではの情熱と、ベルリンフィルの個々の演奏が際立ち、温かみが感じられる演奏になっています。
ドイツ出身のいぶし銀の指揮者オイゲン・ヨッフムは、ブルックナーの大家。1950年代から60年代にかけてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とバイエルン放送交響楽団を振り分けて交響曲全集を完成させ、宗教音楽にも力を入れました。1965年6月&7月のベルリンフィルとの「テ・デウム」は大地の底からこだまするような力強さです。
現代を代表するピアニストの一人、クリスチャン・ツィメルマンが2021年11月から12月に来日演奏ツアーをおこなっています。12月4日に所沢ミューズ・アークホールでのリサイタルで、聴いたJ.S.バッハのパルティータ、ブラームスの3つの間奏曲Op.117、ショパンのピアノ・ソナタ第3番の感想をまとめています。
ブルックナーを得意とした指揮者ベルナルト・ハイティンクは、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と交響曲全集を進めていましたが、計画が途中で頓挫。しかし、第8番はハース版を使ったウィーンの美音を活かした名演。日本のレコード・アカデミー賞とオランダのエジソン賞を受賞しています。
鋼鉄のタッチと評され、ベートーヴェンを得意とした旧ソ連出身のピアニスト、エミール・ギレリス。1968年4月と5月に晩年のジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団とベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を録音し、ドイツ・レコード賞を受賞しています。ここでは『皇帝』を紹介します。
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