ソ連出身のピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテルはベートーヴェンのピアノソナタ第17番「テンペスト」を得意として、録音も数多いです。1961年にロンドンのアビー・ロード・スタジオで録音されたものは、超絶的な技巧に加えて、詩情豊かな音楽を聴かせてくれます。
ヴラディーミル・アシュケナージの3回目のラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の録音。パートナーは、この曲をラフマニノフ自身と演奏したこともある、ユージン・オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団です。デフォルメされた味付けで、まるでハリウッド映画のBGMのような濃い目の味付けで、アシュケナージも強靭なピアノを聴かせます。
ポーランド出身のピアニスト、ラファウ・ブレハッチが2005年にショパンコンクールに完全優勝。その後ドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、デビュー盤となったのがショパンの前奏曲全集。来日リサイタルでも演奏していた曲でした。そのレビューを書きます。
サー・ゲオルグ・ショルティとシカゴ交響楽団の2回目のベートーヴェン交響曲全集から第3番「英雄」を紹介。旧録以上に低音部の厚みが増し、迫力と美しさが両立する演奏で、数ある「英雄」の録音の中でも特に素晴らしい演奏だと思います。
ブルックナーで最も伸びやかな交響曲、第4番「ロマンティック」。この作曲家を得意とするウィーンフィルの演奏で、指揮はカール・ベームの録音を紹介しています。牧歌的な素朴さもあるこの作品の魅力を最大限引き出した名盤で、レコード・アカデミー賞を受賞しています。
イタリア出身の名指揮者カルロ・マリア・ジュリーニは晩年にミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団を指揮してベートーヴェンの交響曲第1番から第8番を録音しました。旋律を最大限に引き出した個性的な演奏で、とてつもなくゆったりとしたテンポにジュリーニならではの歌心が溢れています。
ルツェルン音楽祭2011夏でクラウディオ・アバドとルツェルン祝祭管弦楽団が演奏したブルックナー交響曲第5番のレビューです。
ザルツブルク音楽祭2012に登場したマリス・ヤンソンスとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は、R.シュトラウス、ヴァーグナー、ブラームスといったドイツ・ロマン派のプログラムを演奏しました。ヤンソンスらしからぬ白熱したノリノリの指揮で勢いのある演奏をおこなっています。
ザルツブルク音楽祭2019では、バイロイト音楽祭に続いてヴァレリー・ゲルギエフが登場。ウィーン・フィルを指揮してヴェルディの歌劇「シモン・ボッカネグラ」を演奏しました。鬼才クリーゲンブルによる現代的な好演出に、舞台や衣装も揃った素晴らしい演奏になりました。躍動感があり強弱がダイナミックなゲルギエフの指揮にも注目です。
スイスの夏の名物イベント、ルツェルン音楽祭。2019年の演奏会ではオール・ラフマニノフ・プログラムを披露したリッカルド・シャイーとルツェルン祝祭管弦楽団。ピアノ独奏のデニス・マツーエフの力強いピアノ協奏曲第3番や、色とりどりのサウンドで魅了した交響曲第3番など、名演揃いでした。
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