シベリウス交響曲全集 クラウス・マケラ/オスロ・フィルハーモニー管弦楽団(2021年)
まだ20代の若さでオスロ・フィルハーモニー管弦楽団とパリ管弦楽団の主席指揮者を務めるフィンランド出身の指揮者、クラウス・マケラ。デビュー盤が2022年3月にデッカからリリースされ、オスロフィルとのシベリウスの交響曲全集。爽やかさと迫力に満ちた演奏で、早くもオランダのエジソン賞を受賞しています。
マーラー交響曲第9番 ダニエル・バレンボイム/ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団(2014年)
2007年から14年までイタリアの名門歌劇場、ミラノ・スカラ座の音楽監督を務めたダニエル・バレンボイム。ドイツやオーストリアのレパートリーを強化したバレンボイムの退任コンサートではマーラーの交響曲第9番。2014年11月15日にライヴ録音されたアルバムでは細かくテンポを揺らして安穏させない第1楽章など個性的。
ショスタコーヴィチ交響曲選集 サー・ゲオルグ・ショルティ/シカゴ交響楽団他(1989-97年)
指揮者サー・ゲオルグ・ショルティは晩年になってショスタコーヴィチの作品に取り組みます。交響曲選集の最初を飾ったのが、1989年2月のシカゴ交響楽団との交響曲第8番。ゾクゾクとする雰囲気とパワフルさが感じられる快演です。
ショスタコーヴィチ 交響曲第8番 マリス・ヤンソンス/ピッツバーグ交響楽団(2001年)
1997年から2004年までピッツバーグ交響楽団の首席指揮者に就いたマリス・ヤンソンス。意外にも録音は少なく、EMI、自主レーベルで計2アルバムだけ。ショスタコーヴィチの交響曲全集で第8番だけはピッツバーグ響を指揮して録音しました。リハーサルでヤンソンスの的確な指示も体験できます。
マーラー交響曲第9番 リッカルド・シャイー/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(2004年)
リッカルド・シャイーはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者退任の2004年に、マーラーの交響曲第9番をライヴ録音します。全集の最後を飾った録音となり、90分というゆったりとした歩みで名残惜しいように流れていきます。別れの曲とも言われるマーラーの大作を長年連れ添ったシャイーとコンセルトヘボウ管が演奏。
ブルックナー交響曲第3番「ヴァーグナー」 カール・ベーム/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1970年) アイキャッチ画像
ブルックナーを得意としたカール・ベーム。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団との一連の交響曲録音は評価が高いですが、その中でも交響曲第3番「ヴァーグナー」は1970年9月にデッカで録音されました。音響に定評のあるゾフィエンザールで、素朴で実直なブルックナーの姿を描いています。
モーツァルト ピアノ協奏曲第25番&20番 マルタ・アルゲリッチ/クラウディオ・アバド/モーツァルト管弦楽団(2013年)
ピアニストのマルタ・アルゲリッチと協演の多かった指揮者がクラウディオ・アバド。2013年3月にルツェルン音楽祭春でモーツァルト管弦楽団とモーツァルトのピアノ協奏曲第25番と20番を演奏し、ライヴ録音もしました。最晩年のアバドの精巧なテクスチャと、アルゲリッチの流れるようなピアノがマッチ。レコード・アカデミー賞受賞。
R.シュトラウス アルプス交響曲 ベルナルト・ハイティンク/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 アイキャッチ画像
幅広いレパートリーを持っていた指揮者ベルナルト・ハイティンクにとって、珍しいのがリヒャルト・シュトラウス。意外にも録音は少ないですが、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮してアルプス交響曲(1985年)と死と変容(1981年)をそれぞれ録音しました。いぶし銀のハイティンクによる誠実でバランス良い響きです。
ショルティのフィガロ アイキャッチ画像
モーツァルトの歌劇を多くスタジオ録音してきたサー・ゲオルグ・ショルティが、『フィガロの結婚』をレコーディングしたのは1981年の5・6月。首席指揮者を務めていたロンドン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮したキングズウェイ・ホールでのセッション録音。引き締まってキビキビとした躍動感ある演奏で米国グラミー賞を受賞。
セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・イヤーズ
ルーマニア出身で個性的な指揮者セルジュ・チェリビダッケ。最晩年の1995年9月にミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナーの交響曲第9番をライヴ録音しています。全曲で76分50秒という遅さでじっくりと描いたブルックナーの未完の最後のシンフォニー。長時間露光した星空の写真のように、チェリビダッケが描いた軌跡とは。
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