ちまたで話題のChatGPT
AI (人工知能)の話題がホットです。OpenAIというAIの研究所が学習させたチャットAIボット「ChatGPT」が2022年11月30日に公開され、幅広い分野で回答できるツールとして注目を集めています。
このChatGPTはGPT-3.5というバージョンを基に作られたものですが、OpenAIに巨額の投資をしているマイクロソフトはGPT-4に基づく学習済みモデルを自社の検索エンジンBingに搭載すると発表し、2月現在はプレビュー公開として、申請した方から順次試せるようになっています。
【マイナビニュース】Microsoft、GPT-4によって強化されたChatGPTをBingに統合か
チャットAI搭載で検索がどう変わる?
私も数日前にこのAI搭載Bingのwaitlistに申請し、本日から使えるようになりました。
一言で言うと、今までの検索の体験を変えるような、検索が楽しくなる機能です。
従来の検索だと、検索ワードに応じて関連ページがどっと出てくるので、概要を見てページをクリックして読む、というフローでしたが、このAIチャット機能はもっとインタラクティブな体験ができます。キーワードを入れると、リアルタイムに回答が生成され、文章が少しずつ表示されていきます。まるでAIが考えながら文章を作っている感じがします。
ただ、まだプレビュー(試作)段階なので、回答の精度はまだまだ高くない印象です。試しにクラシック音楽関連で検索してみましょう。
試しにブルックナーの交響曲第8番のオススメを聞いてみると
それではAI搭載Bingに「ブルックナーの交響曲第8番の録音のオススメは」と聞いてみます。
検索文字を解析して回答の文章が作成されていき、こちらがBingが出した回答。
このサイト (compass-of-music)の記事が引用されています。そんなに影響力あるサイトだとは思わないのですが、これは嬉しいですね。
「人によって好みが違う」と断りを入れつつも3つのオススメを出してくれましたが、回答内容がちょっと問題ありです。
最初のカール・ベーム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の1957年のものが紹介されていますが、ベームのブルックナーの第8番でそんな録音ありましたっけ?どこを調べても見つかりません。少なくとも引用されている私が書いた記事には紹介書いてないですし、ベームは1976年のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団との録音が名盤だと紹介してはいますが。一見それっぽい回答なのですが、誤情報が含まれてしまうところにまだまだプレビュー機能としての限界を感じました。
2番目のカルロ・マリア・ジュリーニは記事でも紹介していますが、録音は1984年で1988年ではないですね。1988年はカラヤン盤です。3番目のアンドリス・ネルソンスも2020年ではなく2019年ですね。
AIによってクラシック音楽のオススメの録音探しも楽になるかなと期待したのですが、文章の滑らかさはGoodですが、情報の精度はいまいちかなという印象。プレビュー機能から正式リリースになるときに向上することを期待します。
ただ、間違いなくこれまでのネット検索より楽しい検索ができるようになりました。
最新のAIに貢献できるよう、私も良質な記事を書けるようになりたいものです。
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