カール・ベームはベートーヴェンの第九交響曲を何度か録音していますが、1957年にウィーン交響楽団と録音したものはモノラル録音ながら溢れる熱気を伝えています。全体的に厳しく質実剛健という印象ですが第3楽章の慈愛に満ちた演奏はベームならではでしょう。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と初めてベートーヴェンの交響曲全集を録音したのは、ベルギー出身でフランス音楽を得意としたアンドレ・クリュイタンス。1957年から1960年の録音で、雄大で堂々とした風格。これを聴くとなぜ彼が最初の全集の指揮者に選ばれたのか、よく分かります。
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