イラン出身のピアニスト、ラミン・バーラミはJ.S.バッハのスペシャリスト。2009年5月には、リッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とバッハのピアノ協奏曲5曲をライヴ録音しました。バッハゆかりのオーケストラをパートナーに得た熱い演奏。
1997年から2004年までピッツバーグ交響楽団の首席指揮者に就いたマリス・ヤンソンス。意外にも録音は少なく、EMI、自主レーベルで計2アルバムだけ。ショスタコーヴィチの交響曲全集で第8番だけはピッツバーグ響を指揮して録音しました。リハーサルでヤンソンスの的確な指示も体験できます。
リッカルド・シャイーはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者退任の2004年に、マーラーの交響曲第9番をライヴ録音します。全集の最後を飾った録音となり、90分というゆったりとした歩みで名残惜しいように流れていきます。別れの曲とも言われるマーラーの大作を長年連れ添ったシャイーとコンセルトヘボウ管が演奏。
幅広いレパートリーを持っていた指揮者ベルナルト・ハイティンクにとって、珍しいのがリヒャルト・シュトラウス。意外にも録音は少ないですが、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮してアルプス交響曲(1985年)と死と変容(1981年)をそれぞれ録音しました。いぶし銀のハイティンクによる誠実でバランス良い響きです。
セルジュ・チェリビダッケが最も得意とした作曲家がブルックナー。第8番についても録音がいくつかありますが、晩年の1993年9月のミュンヘンでのライヴ録音は極めつけの遅さ。これでもかというほどブルックナーの音を丹念に描いた個性的な演奏です。オランダのエジソン賞受賞盤。
オーストリア出身のピアニスト、フリードリヒ・グルダはモーツァルトやベートーヴェンを得意としました。1974年9月に録音したモーツァルトのピアノ協奏曲第20番では、クラウディオ・アバド指揮ウィーンフィルと協演。力強さと気品がある演奏で、第3楽章のカデンツァはフンメルとベートーヴェンをミックス。作家の百田尚樹さんも推薦。
オーケストラの定番曲であるストラヴィンスキーの『春の祭典』とムソルグスキー(ラヴェル編曲)の『展覧会の絵』。スーパーオーケストラのシカゴ交響楽団を指揮して、サー・ゲオルグ・ショルティはこの2曲をそれぞれ1974年と80年に録音しました。オーケストラを鳴らし切って普遍的な演奏をおこなっています。
ヴラディーミル・アシュケナージは1968年1月に名指揮者ハンス・シュミット=イッセルシュテットとモーツァルトのピアノ協奏曲第20番と6番を録音しています。イッセルシュテットとロンドン交響楽団の気品あるオーケストラに、ロマン溢れるアシュケナージのピアノが相まみえます。
オランダ出身の名指揮者ベルナルト・ハイティンクはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナーの交響曲全集に取り掛かります。結局選集で終わってしまいましたが、第1弾は交響曲第4番「ロマンティック」。ハイティンクらしい自然体の境地で、ウィーンの音色を引き出しています。
完璧主義のピアニスト、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ。録音嫌いで遺された録音は数少ないですがその中で最高の演奏と言われるものがドビュッシーの前奏曲集第1巻と映像第1集・第2集のアルバム。1971年と78年の録音で、タッチにこだわったミケランジェリが、ドビュッシーの世界観を余すことなく伝えてくれます。
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