スヴャトスラフ・リヒテルのシューベルトの『さすらい人幻想曲』を特に愛していた。リヒテルはこの曲を「導きの星」と称し、1963年にパリでの演奏で新たな一面を引き出しました。演奏には強靭さと繊細さが融合し、大胆で表情が豊か。そんなリヒテルのさすらい人幻想曲を紹介します。
パーヴォ・ヤルヴィ指揮のチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団によるブルックナー交響曲第7番のアルバムは、対向配置のオーケストラと改修されたトーンハレでの録音で、第1楽章第1主題の深呼吸するかのような伸びのある旋律、第2主題での足早なペースとの絶妙な対比を実現。ノーヴァク版をベースにしつつヤルヴィの解釈が加わっています。
パーヴォ・ヤルヴィが指揮するトーンハレ・チューリッヒ管弦楽団のブルックナー交響曲第9番(2023年9月録音)は、ブルックナー三部作の録音のトリを飾ったもの。新しいトーンハレホールの完成後に録音されました。ホールの音響を生かした秀演です。ヤルヴィの自然体の指揮が穏やかさとドラマティックさを引き立てます。
指揮者ジョージ・セルは、1958年から60年にかけてドヴォルザークの後期交響曲を手兵のクリーヴランド管弦楽団と録音しました。中でも第7番は気品と高潔さがあり、クリーヴランド管の緻密なアンサンブルも相まって名演。名曲名盤500+100でも第1位に輝いたアルバムを紹介します。
2000年のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の来日公演で、友人であるクラウディオ・アバドの病気のためにツアーに付き添ったマリス・ヤンソンス。一夜だけ指揮したサントリーホール公演は、聴衆を興奮のるつぼに引き込みました。大ヒットの映像作品が2024年に再リリースされています。
ドイツ・グラモフォン・レーベルに移籍した作曲家で音楽家の久石譲。第1弾のジブリ作品に続く第2弾は自作の交響曲第2番とヴィオラのための「サガ」。交響曲はムジークフェラインザールでの演奏で、ウィーン交響楽団と。ミニマリズムと日本の音楽が結び付く唯一無二の作品です。
カナダ出身の指揮者ヤニック・ネゼ=セガンは、名誉団員であるヨーロッパ室内管弦楽団を指揮して、2021年7月にベートーヴェンの交響曲全集をライヴ録音で完成させました。室内管ならではのアンサンブルを活かしてベートーヴェンの傑作をまるで初めて聴くかのように感じさせてくれます。
ブルックナーが生前オルガニストとして活躍し、没後に埋葬された聖フローリアン修道院。1979年6月4日にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮してヘルベルト・フォン・カラヤンはブルックナーの交響曲第8番を演奏しました。壮麗な響きはカラヤン屈指の出来です。
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