シカゴ交響楽団は、1971年の夏に、同楽団初のヨーロッパ演奏旅行に出掛けます。音楽監督のゲオルグ・ショルティと首席客演指揮者のカルロ・マリア・ジュリーニを引き連れ各国を回りました。その合間にウィーンのゾフィエンザールで録音されたマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」は、米国グラミー賞で二冠に輝く名盤中の名盤です。
カール・ベームはベートーヴェンの第九交響曲を何度か録音していますが、1957年にウィーン交響楽団と録音したものはモノラル録音ながら溢れる熱気を伝えています。全体的に厳しく質実剛健という印象ですが第3楽章の慈愛に満ちた演奏はベームならではでしょう。
いぶし銀の指揮者として知られるルドルフ・ケンペ は、1962年から63年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とヴァーグナーの楽劇「ローエングリン 」をセッション録音しています。当時最高の歌手陣を集めた豪華なキャストで、とにかく歌が輝いています。
レナード・バーンスタインとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は1979年9月にウィーン国立歌劇場でベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」をライヴ録音しています。濃厚なテイストと荒れ狂うような世界が繰り広げられています。
ザルツブルク音楽祭2019では、バイロイト音楽祭に続いてヴァレリー・ゲルギエフが登場。ウィーン・フィルを指揮してヴェルディの歌劇「シモン・ボッカネグラ」を演奏しました。鬼才クリーゲンブルによる現代的な好演出に、舞台や衣装も揃った素晴らしい演奏になりました。躍動感があり強弱がダイナミックなゲルギエフの指揮にも注目です。
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