現代最高のピアニストの一人、マウリツィオ・ポリーニはこれまでに3回、ブラームスのピアノ協奏曲全集を録音してきました。2回目の録音は、盟友クラウディオ・アバド指揮ベルリンフィルとの協演によるもので、どちらもライヴ録音です。重厚感ある情熱ほとばしるアバド&ベルリンフィルの演奏に、ポリーニのピアノは力強く応えます。
鬼才カルロス・クライバーのウィーンフィルデビューはベートーヴェンの交響曲第5番でした。録音嫌いとキャンセル魔として知られるクライバーですが、残された演奏は天下一品。この「運命」でも背筋がゾクゾクする名演を繰り広げています。
1971年にマルタ・アルゲリッチが録音した、リストのピアノソナタロ短調。超絶的な速さとインスピレーション溢れる演奏で、彼女の才能を余すところなく伝えています。カップリングのシューマンのピアニスト第2番も紹介。
2019年のバイロイト音楽祭で、指揮者ヴァレリー・ゲルギエフがついにバイロイトデビューを果たしました。しかも名曲「タンホイザー」での指揮です。トビアス・クラッツァーにいよる大胆で面白い演出で、バイロイト音楽祭の中でも大好評だった『タンホイザー』のレビューです。
ソ連出身のピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテルはベートーヴェンのピアノソナタ第17番「テンペスト」を得意として、録音も数多いです。1961年にロンドンのアビー・ロード・スタジオで録音されたものは、超絶的な技巧に加えて、詩情豊かな音楽を聴かせてくれます。
ヴラディーミル・アシュケナージの3回目のラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の録音。パートナーは、この曲をラフマニノフ自身と演奏したこともある、ユージン・オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団です。デフォルメされた味付けで、まるでハリウッド映画のBGMのような濃い目の味付けで、アシュケナージも強靭なピアノを聴かせます。
ポーランド出身のピアニスト、ラファウ・ブレハッチが2005年にショパンコンクールに完全優勝。その後ドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、デビュー盤となったのがショパンの前奏曲全集。来日リサイタルでも演奏していた曲でした。そのレビューを書きます。
サー・ゲオルグ・ショルティとシカゴ交響楽団の2回目のベートーヴェン交響曲全集から第3番「英雄」を紹介。旧録以上に低音部の厚みが増し、迫力と美しさが両立する演奏で、数ある「英雄」の録音の中でも特に素晴らしい演奏だと思います。
ブルックナーで最も伸びやかな交響曲、第4番「ロマンティック」。この作曲家を得意とするウィーンフィルの演奏で、指揮はカール・ベームの録音を紹介しています。牧歌的な素朴さもあるこの作品の魅力を最大限引き出した名盤で、レコード・アカデミー賞を受賞しています。
イタリア出身の名指揮者カルロ・マリア・ジュリーニは晩年にミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団を指揮してベートーヴェンの交響曲第1番から第8番を録音しました。旋律を最大限に引き出した個性的な演奏で、とてつもなくゆったりとしたテンポにジュリーニならではの歌心が溢れています。
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