マーラー交響曲全集 ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団 アイキャッチ画像
イタリア出身の指揮者ジュゼッペ・シノーポリは、イギリスのフィルハーモニア管弦楽団の首席指揮者時代に、マーラーの交響曲全集を完成させました。心理学を学んだシノーポリによる独自の解釈で、決して表面的な美しさやエキゾチックさだけではない新たなマーラー像を描いています。
マーラー交響曲第1番「巨人」 クラウス・テンシュテット/シカゴ交響楽団(1990年)
マーラーを得意とした指揮者クラウス・テンシュテットは交響曲全集の他にライヴ録音でもいくつか録音しています。シカゴ交響楽団への唯一の客演となった1990年4月〜5月の演奏会では交響曲第1番「巨人」を演奏。陽の光が差し込むような第1楽章や踊るような躍動感のある第2楽章など聴きどころが満載です。
マーラー交響曲第9番 ダニエル・バレンボイム/ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団(2014年)
2007年から14年までイタリアの名門歌劇場、ミラノ・スカラ座の音楽監督を務めたダニエル・バレンボイム。ドイツやオーストリアのレパートリーを強化したバレンボイムの退任コンサートではマーラーの交響曲第9番。2014年11月15日にライヴ録音されたアルバムでは細かくテンポを揺らして安穏させない第1楽章など個性的。
マーラー交響曲第9番 リッカルド・シャイー/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(2004年)
リッカルド・シャイーはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者退任の2004年に、マーラーの交響曲第9番をライヴ録音します。全集の最後を飾った録音となり、90分というゆったりとした歩みで名残惜しいように流れていきます。別れの曲とも言われるマーラーの大作を長年連れ添ったシャイーとコンセルトヘボウ管が演奏。
マーラー交響曲第9番 サー・ゲオルグ・ショルティ/シカゴ交響楽団(1982年)
サー・ゲオルグ・ショルティはマーラーの交響曲第9番を1967年にロンドン交響楽団と録音していますが、1982年に音楽監督を務めるシカゴ交響楽団と再録音しています。テンポは少しゆったりとしバランスの取れた演奏で米国グラミー賞を受賞した名盤です。
マーラー交響曲第5番 サー・ジョン・バルビローリ/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1969年)
マーラーを得意とした名指揮者サー・ジョン・バルビローリは1969年7月にニュー・フィルハーモニア管弦楽団を指揮してマーラーの交響曲第5番嬰ハ短調を録音しています。バルビローリらしくゆったりとしたテンポで旋律を引き出しています。楽器の配置が分かるステレオ効果も見事です。
マーラー交響曲第7番「夜の歌」 マリス・ヤンソンス/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(2016年)
2015年3月にロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者を退任したマリス・ヤンソンス。その後も良好な関係を築き、2016年9月に客演してマーラーの交響曲第7番「夜の歌」を指揮しています。ゴージャスなコンセルトヘボウ・サウンドでまろやかに聴かせます。
マーラー交響曲第5番 レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1987年)
マーラーの第一人者、レナード・バーンスタイン。2回目の交響曲全集はオーケストラを振り分けて完成させていますが、第5番はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と。ゆったりとしたテンポでえぐるような悲痛さを引き出しています。唯一無二の個性的な演奏です。
マーラー交響曲第9番 ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団(1967年)
ラファエル・クーベリックは1967年から1971年にマーラーの交響曲全集をバイエルン放送交響楽団とおこなっています。スタンダードな演奏として知られ、1967年2月、3月の第9番はバイエルン放送響の美しい響きを引き出して、寂寥に満ちた侘び寂びのある演奏になっています。
マーラー交響曲第7番「夜の歌」 ゲオルグ・ショルティ/シカゴ交響楽団(1971年)
1969年にシカゴ交響楽団の音楽監督に就任したゲオルグ・ショルティは目覚ましい活躍をおこない、第二の黄金時代を迎えました。1971年5月に録音されたマーラーの交響曲第7番「夜の歌」は、近代的なこの作品を見通し良くドラマティックな演奏に仕上げています。米国グラミー賞を受賞した名盤です。
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