behind the recording 〜ティーレマン/ウィーンフィルのブルックナー交響曲第3番の映像を見て

クリスティアン・ティーレマン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のブルックナー交響曲第3番「ヴァーグナー」の演奏会 (2020年11月28, 29日) (c) NHK BSプレミアム

毎週日曜日の深夜に放送されるNHK BSプレミアムのプレミアムシアターでは、国内外の演奏会のコンサートやリサイタルの映像が放映されます。

たまに「当たり」の回があり、私にとってそれは先週(5/16)深夜の放送でした。

クリスティアン・ティーレマン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の2020年11月28、29日の演奏会の映像だったからです。曲目は、ブルックナーの交響曲第3番「ヴァーグナー」

NHK BSプレミアム 2021年5月16日の放送予定
NHK BSプレミアムの2021年5月16日深夜に放送された、ティーレマン/ウィーンフィルの演奏会 (c) NHK

2024年のブルックナー生誕200周年のアニバーサリーに向けて、ティーレマンはウィーンフィルとのブルックナーの交響曲全集を進行しています。第1弾が交響曲第8番、第2弾が交響曲第3番でした。

それぞれ既にCDアルバムがリリースされていて、私もレビュー記事を書いていますが、ティーレマンとウィーンフィルのブルックナーのチクルスは、私の中ではかなり素晴らしい出来で、「聴くべき」演奏だと思っています。

ただ、CDで耳だけで聴くのと、映像で実際の演奏の様子を目で見ながら聴くのとは大きな違いがあり、今回の放送でレコーディング以外(behind the recording)の情報を得たので、記事にまとめたいと思ます。

まず、この演奏会は2020年11月28日、29日にウィーンのムジークフェラインザールでおこなわれた演奏会ですが、新型コロナウイルスの影響で「無観客」での演奏会となりました。

演奏会本番と同じ正装で現れたウィーンフィルのメンバーや、指揮者のクリスティアン・ティーレマン。しかし、客席には誰一人いなく、ムジークフェラインザールはこんなに広かったんだなぁと思いましたし、黄金の装飾が眩しかったです。

次に驚いたのは、オーケストラの配置。ウィーンフィルは伝統的な両翼配置(指揮者から見て、1stヴァイオリンが左手、2ndヴァイオリンが右手。対向配置とも言います)を取ることが多いそうですが、この演奏会では、両翼配置をアレンジした配置になっていました。

指揮者のティーレマンから見て、左手から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、右手に第2ヴァイオリンが来ています。

木管は指揮者の正面にフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットがいます。

金管は指揮者の左奥、チェロの後ろにホルン、木管の後ろにトロンボーンとトランペットがいます。

ティンパニは指揮者の右奥、ヴィオラの後ろでトランペットの右横にいます。

そして、指揮者から最も遠い正面の最後方にコントラバスが陣取っています。弦五部のうち、コントラバスだけが離れています。

ハープは画面から見切れていますが、左奥と右奥にいます。

クリスティアン・ティーレマン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のブルックナー交響曲第3番「ヴァーグナー」の演奏会 (2020年11月28, 29日) (c) NHK BSプレミアム
クリスティアン・ティーレマン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のブルックナー交響曲第3番「ヴァーグナー」の演奏会 (2020年11月28, 29日) (c) NHK BSプレミアム

こういうフォーメーションは初めて見たので、驚きました。

この演奏会は無観客だったので、演奏後も客席からの拍手はありません。

代わりに、ティーレマンはウィーンフィルのメンバーに賛辞と拍手を送っていましたし、ウィーンフィルのメンバーはティーレマンに拍手(足踏み拍手も含む)を送っていました。オーケストラと指揮者の双方向の厚い信頼を感じた演奏でした。

この映像を見てから再びCDを聴いてみると、これまで以上に演奏が素晴らしく聞こえます。やっぱり演奏は生か映像で観ながら聴くのが一番ですね。

「behind the recording 〜ティーレマン/ウィーンフィルのブルックナー交響曲第3番の映像を見て」への3件のフィードバック

  1. クライバーフェチ

    5/16にこんな魅力的な放送があったとは!
    CDは購入しましたが、番組は残念ながら見逃してしまいました。今後は番組表を深夜までチェックします。
    確かに独特な配置ですね。特にコントラバスとハープ。
    第8のCDももちろん買いましたが、これも同じ配置なんでしょうかね。CDを聴いて確認してみます。
    ティーレマンは好きな指揮者の一人です。
    基本はオーソドックス路線なのでしょうが、楽器バランスや歌わせ方に独自のセンスがあるように思います。このまま突き詰めて欲しいところです。

    1. クライバーフェチさん、コメントありがとうございます。
      私は毎週末にNHKのホームページからクラシック音楽館とプレミアムシアター放送予定をチェックして、気になる番組は録画予約をするようにしています。
      ティーレマンのウィーンフィルとのブルックナーチクルスは第3番がCDでも素晴らしいと感じましたが、映像で見ると情報量が多くて、勉強になりました。
      同じティーレマンでもシュターツカペレ・ドレスデンとのブルックナー・チクルスではコントラバスは左奥にいたのですが、ウィーンフィルとのベートーヴェン・チクルスではこのブルックナーと同じ配置で正面奥にいました。
      ティーレマンのウィーン配置なのでしょうか。

  2. クライバーフェチ

    ムジカじろう様
    早速のご返事ありがとうございます。
    私は貴サイトのなかで関心のあるところに気の向くまま勝手にコメントをさせて頂いております。
    お忙しいところご丁寧にご返事を頂くのは嬉しいのですが大変心苦しいので、私のコメントをお読み頂くだけで構いません。何ならスルーしてくださっても。
    これからも楽しませて頂きます。
    新型コロナにお気をつけください。老婆心ながら…。

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