このアルバムの3つのポイント
- ヴァント&北ドイツ放送響のブルックナー
- シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭のライヴ録音
- リューベック大聖堂の長めの残響
ヴァントと北ドイツ放送響のリューベック・ライヴ
ドイツ出身の指揮者ギュンター・ヴァントは北ドイツ放送交響楽団(現・NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団)の第4代首席指揮者を1982年から1991年に務め、その後も度々客演をおこないました。
【Wikipedia】NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団
こちらの記事のようにヴァントのブルックナーに浸っている日々ですが、今日紹介するのは1987年の第8番と1988年の第9番。どちらもシュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭のライヴ録音です。
演奏をおこなったリューベック大聖堂は長めの残響で、レコーディングをおこなったRCAレーベルの説明によると「リューベック大聖堂の長い残響が名演に花を添え、ブルックナーの音楽のもつ一種宗教的な崇高さが、あたかも天の啓示であるかのごとく立ち現れる感動的な名演」と書いてありますが、一方で1993年12月のライヴ録音の説明では、「この前の1987年盤は残響が長いリューベック大聖堂でのライヴであったため、その録音に不満を感じていたヴァントが万全を期して挑んだという再録音」とあります。
この録音の肝となるのがリューベック大聖堂の残響。いったいどんな演奏なのか聴いてみることに。
シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭のライヴ録音
シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭は1986年に創設されたドイツのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州で7月から8月にかけて開かれる音楽祭で、現在も続いています。ヴァントと北ドイツ放送響は1987年8月にブルックナーの交響曲第8番を、そして1988年6月に第9番を演奏しています。
NDRのWebサイト及びYouTubeに1987年8月23日の第8番と、
1988年6月26日の第9番の演奏会の動画が公開されています。
音に集中するならCDで、ヴァントの指揮ぶりや演奏者・聴衆の様子を見るなら映像でも見ることをオススメします。
やはり長めの残響があるリューベック大聖堂のサウンド。ヴァントのブルックナーはあまり宗教臭さを感じさせないオーソドックスなものですが、宙に漂うような余韻に浸れるのはこの録音ならでは。
まとめ
ヴァントと北ドイツ放送響によるリューベック・ライヴ。神々しさを感じる2つのブルックナーです。
オススメ度
指揮:ギュンター・ヴァント
北ドイツ放送交響楽団
録音:1987年8月22, 23日(第8番), 1988年6月24ー26日(第9番), リューベック大聖堂(ライヴ)
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試聴
NDRのホームページで第8番及び第9番の動画全楽章、YouTubeでもNDRの公式チャンネルから第8番と第9番を視聴可能。
受賞
特に無し。
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