冷戦時代の東ドイツを代表する指揮者フランツ・コンヴィチュニー。1949年から62年までライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者を務めました。1961年6月にコングレスハレで録音したブルックナーの交響曲第5番は、恰幅のあるサウンドで堂々たる演奏。ETERNAのオリジナルテープの状況も良く高音質で蘇っています。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団から尊敬された指揮者、カール・シューリヒトはブルックナーを得意としていました。1961年11月のウィーンフィルとの交響曲第9番は、削ぎ落とされて贅肉のない響きで聴き手の心に刺さるような枯淡の味わいを聴かせてくれます。
20世紀を代表する指揮者の一人、カール・ベーム。ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」を1961年に録音しており、重厚な響きが残るベルリンフィルと足しも引きもしない質実剛健な「英雄」を演奏しています。ウィーンフィルとの全集とは一味違うベーム&ベルリンフィルの貴重な録音です。
1961年、ゲオルグ・ショルティがローマ歌劇場管弦楽団を指揮して録音したヴェルディの歌劇「アイーダ」。1960年代の録音とは思えないクリアなサウンドで、さすがデッカが誇る録音技術です。音だけなのにこれほど臨場感があるオペラはすごい。ショルティ初の米国グラミー賞を受賞した名盤です。
ソ連出身のピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテルはベートーヴェンのピアノソナタ第17番「テンペスト」を得意として、録音も数多いです。1961年にロンドンのアビー・ロード・スタジオで録音されたものは、超絶的な技巧に加えて、詩情豊かな音楽を聴かせてくれます。
ヴラディーミル・アシュケナージの3回目のラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の録音。パートナーは、この曲をラフマニノフ自身と演奏したこともある、ユージン・オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団です。デフォルメされた味付けで、まるでハリウッド映画のBGMのような濃い目の味付けで、アシュケナージも強靭なピアノを聴かせます。
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