イタリア出身の名指揮者カルロ・マリア・ジュリーニはシカゴ交響楽団の首席客演指揮者も務め1970年代に名録音を遺しています。ドヴォルザークの交響曲第8番は澄み切った美しさと歌うような旋律の出し方に強固な構築を見せています。後のコンセルトヘボウ管とのアプローチの違いも面白いです。
マーラーを得意とした指揮者クラウス・テンシュテットは交響曲全集の他にライヴ録音でもいくつか録音しています。シカゴ交響楽団への唯一の客演となった1990年4月〜5月の演奏会では交響曲第1番「巨人」を演奏。陽の光が差し込むような第1楽章や踊るような躍動感のある第2楽章など聴きどころが満載です。
指揮者サー・ゲオルグ・ショルティは晩年になってショスタコーヴィチの作品に取り組みます。交響曲選集の最初を飾ったのが、1989年2月のシカゴ交響楽団との交響曲第8番。ゾクゾクとする雰囲気とパワフルさが感じられる快演です。
フランツ・リストの傑作ファウスト交響曲。オーケストラとテノールを合唱による壮大な曲で、ゲーテのファウストの登場人物3人の性格がそれぞれ描かれています。サー・ゲオルグ・ショルティは1986年11月にシカゴ交響楽団と録音し、米国グラミー賞を受賞しました。
サー・ゲオルグ・ショルティとシカゴ交響楽団は2回目のベートーヴェンの交響曲全集を1986年から89年にかけてレコーディングしました。マッシブだった旧録音に比べて、滑らかで柔らかみを増した演奏。第九は米グラミー賞を獲得しています。デジタル録音で音質も良いです。
サー・ゲオルグ・ショルティはマーラーの交響曲第9番を1967年にロンドン交響楽団と録音していますが、1982年に音楽監督を務めるシカゴ交響楽団と再録音しています。テンポは少しゆったりとしバランスの取れた演奏で米国グラミー賞を受賞した名盤です。
サー・ゲオルグ・ショルティが晩年1995年9月にシカゴ交響楽団とライヴ録音したヴァーグナーの楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲録音。晩年の穏やかさも併せ持ち、ショルティのエネルギーを感じる演奏。米国グラミー賞と日本のレコード・アカデミー賞をダブル受賞した名盤です。
ゲオルグ・ショルティはメンデルスゾーンの交響曲を1985年4月にシカゴ交響楽団を指揮してオーケストラ・ホールでセッション録音しました。第3番「スコットランド」と第4番「イタリア」とも速めのテンポで押し切り、辛口のキレのある演奏でシンフォニックに描いています。
リッカルド・ムーティは音楽監督を務めているシカゴ交響楽団を指揮して、2016年6月にブルックナーの交響曲第9番をライヴ録音しています。ムーティにとって初のブルックナーの録音で、シカゴ響の健康的なサウンドでブルックナーの大作を描いた、伸びやかな旋律を引き出したムーティ渾身の演奏です。
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