- 映像で観るMETのアイーダ
- 豪華な舞台、演出、キャスト
- アイーダ役のアプリーレ・ミッロの好演技
レコードショップの賛辞は話半分にしておくべきだった
ヴェルディの歌劇「アイーダ」を映像で観たくなって、DVD・Blu-rayをレコードショップのオンライン(タワーレコード)で検索。すると今年2020年9月に再発売されたDVDがあったので説明文を読んでみると、「巨大なステージを十分に生かした迫力の舞台演出、そしてドミンゴやミッロの圧倒的な歌唱と演技、レヴァインの見事な牽引、どこをとっても豪華すぎるこの映像は、見る者を熱狂のメトロポリタン劇場へと運んでくれるでしょう」とある。アイーダの映像作品はどれが定盤なのかよく分からなかったが、取り敢えず購入してみることに。
結論から言うと「うーん。悪くはないんだけど…」という感じだった。第1幕は躍動感も無いし、1989年のデジタル録音の割には音質もイマイチで何だか虚しくなってきたのだが、ようやく第2幕の後半、3幕から熱が入ってきて面白くなってくる。
オペラには欠かせない、プラシド・ドミンゴ
ここでもテノール歌手のプラシド・ドミンゴが登場。本当に色々なオペラに引っ張りだこだ。ここではラダメス役を務め、第1幕、2幕では勇敢な衛兵隊長の面を見せ、3幕ではアイーダに恋をする青年のような真っ直ぐさがある。
その一方で、特に第1幕でのアムネリス役は(歌ではなく)性格の悪さがひどい。メゾソプラノのドローラ・ツァーイックが務めていたのだが、嫌味な感じががひしひしと画面からもよく伝わってきた。
壮大な舞台
舞台がエジプトのこのオペラでは、とにかく壮大。エジプトらしいセットが面白いし、キャストの人数もかなり多い。エチオピアから連れてきた想定の奴隷もかなり生々しい。
アイーダ役のアプリーレ・ミッロの好演技
このオペラでの注目は、アイーダ役を務めたソプラノのアプリーレ・ミッロの好演技。イタリア系の白人のアメリカ人なのだが、ここではエチオピアの王女という設定なので、黒人の格好をしている。アイーダはミッロが得意とする役で、ここでも見事だった。
例えば第3幕の「我が故郷」のアリアでは、歌い終わって客席から猛烈な大喝采を浴びていた。
まとめ
豪華な演出と豪華なキャストで観れる壮大な「アイーダ」。アプリーレ・ミッロが見事。
オススメ度
アイーダ役:アプリーレ・ミッロ(ソプラノ)
ラダメス役:プラシド・ドミンゴ(テノール)
アムネリス役:ドローラ・ツァーイック(メゾソプラノ)
アモナズロ役:シェリル・ミルンズ(バリトン)
ランフィス役:パータ・ブルチュラーゼ(バス)
エジプト王役:ディミトリ・カヴラコス(バス)
指揮:ジェイムズ・レヴァイン
メトロポリタン歌劇場管弦楽団
録音:1989年10月, メトロポリタン歌劇場(ライヴ)
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【タワレコ】ヴェルディ:歌劇≪アイーダ≫全曲<限定盤>試聴
特に無し。
受賞
1990年米国エミー賞「OUTSTANDING CLASSICAL PROGRAM IN THE PERFORMING ARTS」を受賞。
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