ヘルベルト・フォン・カラヤンは意外にも同じオーストリア出身の作曲家フランツ・シューベルトの作品をあまり録音していません。1964年から68年に掛けてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と録音された交響曲第7番「未完成」と第8番「ザ・グレート」のセッション録音は、カラヤンらしくスタイリッシュにカッコよく演奏されています。
鋼鉄のタッチと評され、ベートーヴェンを得意とした旧ソ連出身のピアニスト、エミール・ギレリス。1968年4月と5月に晩年のジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団とベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を録音し、ドイツ・レコード賞を受賞しています。ここでは『皇帝』を紹介します。
マウリツィオ・ポリーニは1960年のショパン国際コンクールで優勝してから一度表舞台から姿を消しましたが、1968年にフランスでおこなわれたリサイタルのレコーディングはその研鑽を経た後の演奏。緊迫感漂う演奏で、ポロネーズ第5番から暗黒の世界に引きずり込まれます。
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