サー・ゲオルグ・ショルティはロンドン・フィルハーモニー管弦楽団と度々共演し、録音も数多くおこなっています。エルガーの交響曲第1番は1972年、ショルティが「サー」の称号を得た年の録音。首席指揮者に就任した年の1979年の序曲「南国にて」での滑らかで完成された演奏も白眉です。
サー・ゲオルグ・ショルティはあまりドヴォルザークを録音してきませんでしたが、交響曲第9番「新世界より」を1983年1月に、70歳にして初めてレコーディングしました。シカゴ交響楽団の持ち前のパワフルさとショルティらしい劇的な表現が聴きどころです。
ベルナルト・ハイティンクは首席指揮者を務めていたロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団と、最後の時代にベートーヴェンの交響曲全集を録音しています。コンセルトヘボウ管創立100周年を記念するアルバムで、直球勝負のオーソドックスな解釈とコンセルトヘボウ・サウンドによる演奏はレコード・アカデミー賞を受賞しています。
イギリスの作曲家ホルストの代表作が組曲「惑星」。7つの楽章それぞれが地球を除く太陽系惑星にちなんで作曲されました。作曲当時は発見されていない冥王星の音楽をコリン・マシューズが作曲し、追加したのが2006年3月のサイモン・ラトルとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏。神秘を感じる演奏です。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団から尊敬された指揮者、カール・シューリヒトはブルックナーを得意としていました。1961年11月のウィーンフィルとの交響曲第9番は、削ぎ落とされて贅肉のない響きで聴き手の心に刺さるような枯淡の味わいを聴かせてくれます。
サイモン・ラトルは1993年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮台にデビューしました。演奏したのは異例ながらマーラーの大作、交響曲第9番。対向配置を取ろうとしてオーケストラと対立し演奏会がキャンセルになりかけたそうですが、大胆に伸び縮みをさせる音楽作りとウィーンフィルの柔らかな響きで新鮮な演奏に仕上がっています。
サー・サイモン・ラトルはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任した2002年9月の初めに、マーラーの交響曲第5番をライヴ録音しています。ベルリンフィルの総力を引き出しつつラトルらしくオーケストラをドライブ。ドイツのエコー賞とオランダのエジソン賞を受賞した名盤です。
サー・サイモン・ラトルの次にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任したキリル・ペトレンコ。録音に積極的では無いですが、ベルリンフィルとの初録音としてチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」を2017年3月にライヴ録音しています。ベルリンフィルの自主レーベルから発売されました。
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