オーケストラの定番曲であるストラヴィンスキーの『春の祭典』とムソルグスキー(ラヴェル編曲)の『展覧会の絵』。スーパーオーケストラのシカゴ交響楽団を指揮して、サー・ゲオルグ・ショルティはこの2曲をそれぞれ1974年と80年に録音しました。オーケストラを鳴らし切って普遍的な演奏をおこなっています。
ヴラディーミル・アシュケナージは1968年1月に名指揮者ハンス・シュミット=イッセルシュテットとモーツァルトのピアノ協奏曲第20番と6番を録音しています。イッセルシュテットとロンドン交響楽団の気品あるオーケストラに、ロマン溢れるアシュケナージのピアノが相まみえます。
オランダ出身の名指揮者ベルナルト・ハイティンクはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナーの交響曲全集に取り掛かります。結局選集で終わってしまいましたが、第1弾は交響曲第4番「ロマンティック」。ハイティンクらしい自然体の境地で、ウィーンの音色を引き出しています。
完璧主義のピアニスト、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ。録音嫌いで遺された録音は数少ないですがその中で最高の演奏と言われるものがドビュッシーの前奏曲集第1巻と映像第1集・第2集のアルバム。1971年と78年の録音で、タッチにこだわったミケランジェリが、ドビュッシーの世界観を余すことなく伝えてくれます。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナーの交響曲全集を始め、結果として未完で終わったしまった指揮者ベルナルト・ハイティンク。しかし録音は説得力の高い演奏で、1988年12月の交響曲第3番「ヴァーグナー」はオランダのエジソン賞を受賞。ウィーンの美音によるハツラツとしていて、初演で失敗した第2稿を使った演奏です。
鋼鉄のタッチと評された旧ソ連出身のピアニスト、エミール・ギレリス。1972年6月にオイゲン・ヨッフム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とブラームスのピアノ協奏曲2曲を録音しています。硬質のオーケストラのサウンドに、力強く硬いピアノが加わります。どこか不器用さもある硬派な演奏です。
現代最も活躍する指揮者の一人、アンドリス・ネルソンスは首席指揮者を務めるボストン交響楽団とライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を振り分けてR.シュトラウスの管弦楽作品集をレコーディングしています。2017年から21年まで、CD7枚組の大ボリュームです。
ヘルベルト・フォン・カラヤンは意外にも同じオーストリア出身の作曲家フランツ・シューベルトの作品をあまり録音していません。1964年から68年に掛けてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と録音された交響曲第7番「未完成」と第8番「ザ・グレート」のセッション録音は、カラヤンらしくスタイリッシュにカッコよく演奏されています。
サー・ゲオルグ・ショルティは意外にもチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」を1回しか録音しませんでした。唯一の録音が1976年5月のシカゴ交響楽団との演奏。メディナ・テンプルでの凝縮された録音で、引き締まった辛口でシャープな世界観を表しています。
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