ドイツ出身のいぶし銀の指揮者オイゲン・ヨッフムは、ブルックナーの大家。1950年代から60年代にかけてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とバイエルン放送交響楽団を振り分けて交響曲全集を完成させ、宗教音楽にも力を入れました。1965年6月&7月のベルリンフィルとの「テ・デウム」は大地の底からこだまするような力強さです。
2004年の年末のジルヴェスター・コンサートで、サー・サイモン・ラトルとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団はオルフの『カルミナ・ブラーナ』を演奏し、大喝采を浴びました。ラトルらしい切れ味の鋭さと、歌うことと演奏することの喜びに溢れている演奏です。
ショスタコーヴィチを得意とした指揮者マリス・ヤンソンス。交響曲全集を様々なオーケストラを指揮して完成させていて、第7番「レニングラード」はその最初を飾った1988年4月の録音。レニングラード・フィルとの緻密なアンサンブルでバランス感覚に長けた演奏です。
カルロ・マリア・ジュリーニはシカゴ交響楽団を指揮して1976年4月にムソルグスキー(ラヴェル編曲)の組曲「展覧会の絵」を録音しています。全盛期のシカゴ響のスケール大きな演奏で、作家の百田尚樹氏が「至高の音楽」でオススメしていたレコーディングです。
レナード・バーンスタインは1978年3月にオランダのアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(現ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)を指揮して、ベートーヴェンの『ミサ・ソレムニス』をライヴ録音しました。ほとばしる情熱とヒューマニティ溢れる演奏でレコード・アカデミー賞を受賞した名盤です。
20世紀を代表するピアニストの一人、ヴラディーミル・ホロヴィッツは最晩年の1987年3月に、カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ミラノ・スカラ座とモーツァルトのピアノ協奏曲第23番を録音しました。ホロヴィッツに合わせてジュリーニらしからぬ速めのテンポで演奏される詩情と軽やかさ。米国グラミー賞を受賞した名盤です。
ブルックナーを得意とした指揮者ベルナルト・ハイティンクは、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団と交響曲全集を完成させていますが、後期交響曲を再録音しています。1981年11月に録音された交響曲第9番は、いぶし銀のような当時のコンセルトヘボウ・サウンドが感じられる渋味わい深い演奏です。
2019年12月でパブリックな演奏活動から引退したヴラディーミル・アシュケナージ。しばらく新譜が出ませんでしたが、4年ぶりとなるピアノ独奏のレコードが10月15日にリリースされました。J.S.バッハのイギリス組曲で、アシュケナージらしいバランスの取れたカラフルな演奏です。
ベートーヴェンの演奏に定評のあるピアニスト、ルドルフ・ブッフビンダーは2019年から20年に3回目のベートーヴェンピアノ協奏曲全集を録音しています。ウィーン楽友協会がムジークフェラインザールで全曲演奏することを認めたチクルスでは、5人の指揮者とオーケストラと協演。多彩な魅力を伝えてくれます。
いぶし銀の指揮者として知られるルドルフ・ケンペ は、1962年から63年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とヴァーグナーの楽劇「ローエングリン 」をセッション録音しています。当時最高の歌手陣を集めた豪華なキャストで、とにかく歌が輝いています。
最近のコメント