2012年の11月末から12月上旬に来日公演をおこなった首席指揮者のマリス・ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団。ベートーヴェン・チクルスとして交響曲の全曲演奏をおこないました。最終日の12月1日の第九では、精緻なアンサンブルでも旦那響きを追求。ミュージック・ペンクラブのコンサート・パフォーマンス賞を受賞しています。
セザール・フランクの交響曲ニ短調を3回録音したカルロ・マリア・ジュリーニ。2回目の録音は1986年2月にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して録音したもので、ベルリンフィルの凄みを感じさせ、暗さが広がります。ジュリーニらしく旋律をじんわり引き出しています。
ドイツ=オーストリア作品を得意とした指揮者カール・ベーム。特にウィーンフィルとのブルックナーの録音はどれもオーソドックスで素晴らしいです。第7番は1976年9月の録音で、ウィーンフィルの美音を活かして伸びやかで牧歌的な演奏をおこなっています。
ヴラディーミル・アシュケナージはキャリア初期にフランツ・リストの作品を演奏していましたが、1970年に録音された超絶技巧練習曲集は高い集中力とカミソリのようなシャープなテクニックがただただすごいです。日本のレコード・アカデミー賞を受賞し、エフゲニー・キーシンからも高評価のアシュケナージのリストを紹介します。
名盤が多いサー・ゲオルグ・ショルティとシカゴ交響楽団の初期録音ですが、1972年5月に録音されたベルリオーズの「幻想交響曲」はその代表作。米国グラミー賞のベスト・アルバムを含む三冠を受賞しています。オーケストラを鳴らし切ったスケールと溢れる躍動感がすごいです。
2015年3月にロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者を退任したマリス・ヤンソンス。その後も良好な関係を築き、2016年9月に客演してマーラーの交響曲第7番「夜の歌」を指揮しています。ゴージャスなコンセルトヘボウ・サウンドでまろやかに聴かせます。
巨匠サー・ゲオルグ・ショルティがシカゴ交響楽団を指揮して1976年に録音したフランスの作品集。ラヴェルの「ボレロ」やドビュッシーの交響詩「海」など、持ち前の正確なリズムとシカゴ響のダイナミックさを活かして圧巻の演奏に仕上がっています。米国グラミー賞の技術賞を受賞しています。
カルロ・マリア・ジュリーニは首席客演指揮者を務めていたシカゴ交響楽団を指揮して1971年にマーラーの交響曲第1番「巨人」をレコーディングしています。細部までこだわった旋律に溢れた演奏で、フレッシュさも感じます。米国グラミー賞を受賞した名盤です。
サー・ゲオルグ・ショルティはロンドン・フィルハーモニー管弦楽団と度々共演し、録音も数多くおこなっています。エルガーの交響曲第1番は1972年、ショルティが「サー」の称号を得た年の録音。首席指揮者に就任した年の1979年の序曲「南国にて」での滑らかで完成された演奏も白眉です。
ベルナルト・ハイティンクは首席指揮者を務めていたロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団と、最後の時代にベートーヴェンの交響曲全集を録音しています。コンセルトヘボウ管創立100周年を記念するアルバムで、直球勝負のオーソドックスな解釈とコンセルトヘボウ・サウンドによる演奏はレコード・アカデミー賞を受賞しています。
最近のコメント