セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・イヤーズ
ルーマニア出身で個性的な指揮者セルジュ・チェリビダッケ。最晩年の1995年9月にミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナーの交響曲第9番をライヴ録音しています。全曲で76分50秒という遅さでじっくりと描いたブルックナーの未完の最後のシンフォニー。長時間露光した星空の写真のように、チェリビダッケが描いた軌跡とは。
セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘン・イヤーズ
セルジュ・チェリビダッケが最も得意とした作曲家がブルックナー。第8番についても録音がいくつかありますが、晩年の1993年9月のミュンヘンでのライヴ録音は極めつけの遅さ。これでもかというほどブルックナーの音を丹念に描いた個性的な演奏です。オランダのエジソン賞受賞盤。
ブルックナー交響曲第4番「ロマンティック」 ベルナルト・ハイティンク/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1985年)
オランダ出身の名指揮者ベルナルト・ハイティンクはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナーの交響曲全集に取り掛かります。結局選集で終わってしまいましたが、第1弾は交響曲第4番「ロマンティック」。ハイティンクらしい自然体の境地で、ウィーンの音色を引き出しています。
ブルックナー交響曲第3番「ヴァーグナー」 ベルナルト・ハイティンク/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1988年)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナーの交響曲全集を始め、結果として未完で終わったしまった指揮者ベルナルト・ハイティンク。しかし録音は説得力の高い演奏で、1988年12月の交響曲第3番「ヴァーグナー」はオランダのエジソン賞を受賞。ウィーンの美音によるハツラツとしていて、初演で失敗した第2稿を使った演奏です。
ブルックナー交響曲第7番 カール・ベーム/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1976年)
ドイツ=オーストリア作品を得意とした指揮者カール・ベーム。特にウィーンフィルとのブルックナーの録音はどれもオーソドックスで素晴らしいです。第7番は1976年9月の録音で、ウィーンフィルの美音を活かして伸びやかで牧歌的な演奏をおこなっています。
ブルックナー交響曲第9番 ムーティ/シカゴ響(2016年)
リッカルド・ムーティは音楽監督を務めているシカゴ交響楽団を指揮して、2016年6月にブルックナーの交響曲第9番をライヴ録音しています。ムーティにとって初のブルックナーの録音で、シカゴ響の健康的なサウンドでブルックナーの大作を描いた、伸びやかな旋律を引き出したムーティ渾身の演奏です。
ブルックナー交響曲第8番 カール・シューリヒト/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1963年)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と良好な関係を築いたカール・シューリヒト。ブルックナーの交響曲第8番を1963年12月に録音しています。削ぎ落とされた質実剛健の響きで、ブルックナーの大作をありのままに描きます。ハース版第2稿をベースにしながらもシューリヒトならではのカットをおこなっているスコアにも注目です。
ブルックナー交響曲第9番 カール・シューリヒト/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1961年)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団から尊敬された指揮者、カール・シューリヒトはブルックナーを得意としていました。1961年11月のウィーンフィルとの交響曲第9番は、削ぎ落とされて贅肉のない響きで聴き手の心に刺さるような枯淡の味わいを聴かせてくれます。
ブルックナー交響曲第7番 カルロ・マリア・ジュリーニ/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1986年)
イタリア出身の名指揮者カルロ・マリア・ジュリーニは、1980年代にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナーの後期交響曲を録音し、いずれも名演奏の評価を得ています。1986年6月にレコーディングされた第7番では、歌心と慈愛さに満ちていますが、クライマックスでは壮大さも持つなど形態美を感じさせてくれます。
ブルックナー テ・デウム オイゲン・ヨッフム/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1965年)
ドイツ出身のいぶし銀の指揮者オイゲン・ヨッフムは、ブルックナーの大家。1950年代から60年代にかけてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とバイエルン放送交響楽団を振り分けて交響曲全集を完成させ、宗教音楽にも力を入れました。1965年6月&7月のベルリンフィルとの「テ・デウム」は大地の底からこだまするような力強さです。
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