クラシック音楽のレコーディングは膨大にあるので、初めて聴くにはどの演奏を聴いたら良いのか迷いますよね。そんなとき、レコードショップのレビューを見たり、色々な方が書いたブログを読んだりも良いですが、一冊の本でまとめて読むの良いですよ。百田尚樹さんの至高の音楽を紹介します。
イタリア出身の名指揮者カルロ・マリア・ジュリーニは首席客演指揮者だったシカゴ交響楽団と名演を数多くおこなってきました。1969年10月に録音されたブラームスの交響曲第4番では、グイグイと進んでいく推進力が魅力。後のウィーンフィルとのジュリーニの再録にはない特徴です。ここでも旋律が引き出されています。
カルロ・マリア・ジュリーニは晩年にブルックナーの名盤を次々に生み出していきましたが、交響曲第8番は1984年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と演奏したもの。全曲で88分という長大な演奏ながら、しっかりとした構造を持たせた演奏で、レコードアカデミー賞を受賞しています。
ブルックナーの大家として知られる指揮者、オイゲン・ヨッフムは2回交響曲全集を完成させています。1回目は1958年から1967年にかけてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とバイエルン放送交響楽団を振り分けて完成させました。重厚感があり、ドイツならではの厳しくも武骨な演奏をおこなっています。
マリス・ヤンソンスは首席指揮者を務めたバイエルン放送交響楽団を指揮して、2005年から2017年にかけて断片的にブルックナーの交響曲のライヴ録音をおこなってきました。遺したのは6曲だけですが、いずれもヤンソンスらしい奥深さとハーモニーの美しさで、現代最高峰のブルックナーと言えるでしょう。
東京都港区赤坂にある坂、牛鳴坂(うしなきざか)。路面が悪くて牛が苦しむほどだったというのが名前の由来ですが、この急な坂を上るとムソルグスキーの「展覧会の絵」の「ビドロ(牛車)」の音楽が脳内再生されてくるほど、キツイ坂です。
作曲家アントン・ブルックナーは改訂癖があり、同じ交響曲でも第1稿や第2稿、さらには校訂者によってハース版やノーヴァク版などがあります。演奏家にとってどの版を使うか変わってくるのですが、どの版を使ったのか注目してブルックナーを聴いてみると、さらに奥深く感じますよ。
ヘルベルト・フォン・カラヤンはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して、1975年から1981年にかけてブルックナーの交響曲全集をレコーディングしています。響きにこだわったカラヤンらしく流麗で聴きやすいサウンドが特徴。楽譜は意外にもハース版を多めに使用していました。
20世紀を代表する指揮者の一人、カール・ベーム。ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」を1961年に録音しており、重厚な響きが残るベルリンフィルと足しも引きもしない質実剛健な「英雄」を演奏しています。ウィーンフィルとの全集とは一味違うベーム&ベルリンフィルの貴重な録音です。
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