ゲオルグ・ショルティはメンデルスゾーンの交響曲を1985年4月にシカゴ交響楽団を指揮してオーケストラ・ホールでセッション録音しました。第3番「スコットランド」と第4番「イタリア」とも速めのテンポで押し切り、辛口のキレのある演奏でシンフォニックに描いています。
リッカルド・ムーティは音楽監督を務めているシカゴ交響楽団を指揮して、2016年6月にブルックナーの交響曲第9番をライヴ録音しています。ムーティにとって初のブルックナーの録音で、シカゴ響の健康的なサウンドでブルックナーの大作を描いた、伸びやかな旋律を引き出したムーティ渾身の演奏です。
チェコ出身の名指揮者ラファエル・クーベリックは1966年から72年にかけてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮してドヴォルザークの交響曲全集を録音しました。第8番と9番はベルリンフィルの力強い演奏でノスタルジーにしない普遍的な演奏に仕上げています。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と良好な関係を築いたカール・シューリヒト。ブルックナーの交響曲第8番を1963年12月に録音しています。削ぎ落とされた質実剛健の響きで、ブルックナーの大作をありのままに描きます。ハース版第2稿をベースにしながらもシューリヒトならではのカットをおこなっているスコアにも注目です。
サー・ゲオルグ・ショルティはあまりドヴォルザークを録音してきませんでしたが、交響曲第9番「新世界より」を1983年1月に、70歳にして初めてレコーディングしました。シカゴ交響楽団の持ち前のパワフルさとショルティらしい劇的な表現が聴きどころです。
サイモン・ラトルは1993年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮台にデビューしました。演奏したのは異例ながらマーラーの大作、交響曲第9番。対向配置を取ろうとしてオーケストラと対立し演奏会がキャンセルになりかけたそうですが、大胆に伸び縮みをさせる音楽作りとウィーンフィルの柔らかな響きで新鮮な演奏に仕上がっています。
鋼鉄のタッチと評され、ベートーヴェンを得意とした旧ソ連出身のピアニスト、エミール・ギレリス。1968年4月と5月に晩年のジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団とベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を録音し、ドイツ・レコード賞を受賞しています。ここでは『皇帝』を紹介します。
オランダ出身の指揮者ベルナルト・ハイティンクは交響曲の全集も多いですが、1980年代にロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮して録音したシューマンの交響曲全集は、いぶし銀のコンセルトヘボウ・サウンドによる渋い演奏で、枯淡の味わいがあります。全集の決定盤とも評される録音です。
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